スーパーで買い物をする方は気づいていると思いますが、最近の袋麺は3袋入りのものが増えています。
袋麺と言えば、5袋入りがスタンダードですよね。
たまに特殊な味のものは3袋入りだったりします。これは原価が高くなる分、1袋あたりの売価が高くなってしまうので、セット数を減らして購入あたりの金額を高くなりすぎないようにしてるということです。
ですが、日清さんのラ王は醤油味など定番の味の商品も全て3袋入りになっています。
そして、2セット買いを促すプロモーションをやっています。
3袋ずつだからいろんな味を楽しめる、2個セットで買ってね、的な訴求です。
袋麺も御多分に洩れず値上げが起きています。
5袋セットを単純に値上げすると、高い印象を与えてしまいます。ですが、3袋セットにすることで袋麺セット1回あたりの購入金額が低くなるので、お買い得な印象を与えることができます。
1袋単価で見ると高くなっていますが、「袋麺セットの金額」という面においては値下げされている感じがします。
そして、さらにセット買いを促すことで、いろんな味を楽しみたいという欲求への訴求を追加するようにしており、実質値上げ前の価格で5袋セットを売るよりも多くの売上を狙えるアプローチになっています。
流石だなと感じました。
値上げは消費者にとってネガティブな変化ですが、それを工夫によってネガティブな印象を極力与えないようにし、かつさらに売る仕組みを取り入れることは可能です。
周りの企業と同じようにただ値上げを謝罪して顧客に伝えるのではなく、その状況をポジティブに伝える方法を考えて仕組みを作ることもマーケターの仕事です。
ピンチはチャンス、これを常に覚えておいてください。
ーマーケティングは一日にして成らずー