この年末年始で1つ肩の荷を下ろすことができました。
今年で親が70歳になります。
うちの両親は大病を患いながらも、奇跡的に生きながらえています。
元気に暮らしてはいますが、実家で生活して様子を見ていると、1つ1つの行動が辛そうです。
そんな状況なのに車を運転していたりするので、これだけは本当にやめさせたいと思っていました。
医者が良いと言ったことを免罪符に、便利を手放したくない様子です。
運転能力がないわけではないので今運転する分には問題ないですが、運転中に急に調子が悪くなり、そのまま人を巻き込んだ事故を起こす可能性が、他の人よりも高いと思っています。
なので、なんとしてでも車を諦めさせたいと思っていました。
実家は車がなければ生活できないような場所にはありません。
車で行く場所もスーパーか病院かくらいです。
普段は、自転車で行動できる範囲でしか生活していないので、少し遠くに行くときは電車もバスもタクシーも使えます。
ですが、車を諦めたくない根底には、「今までの生活を変えたくない」という意志が働いています。
”車乗れなくなる=衰えを認めることになる”という思いもあるのだと思います。
子を持つ親の身としては、自分の親が子供を事故に巻き込むようなことがあったら嫌だと思っているので、何がなんでも車を諦めさせたいと思って、説得を試みました。
僕も感情的になってしまい、自分の意見を押し付けるダメな説得の形になってしまいました。
親が人殺しになってしまう可能性を0にしたい、近所の知り合いの家族に怪我をさせたりしたら、その後今まで通りに生活することはできない、などの材料を出して、こちらの正当性を押し付けるような説得の仕方でした。
結果的に、息子の言うことを聞いておいた方が良いと思って、折れてくれたのでよかったのですが、もっと納得感のある話し合いができたらと少し後悔しています。
帰りの新幹線でどういう説得の仕方が良かったのかなと反省しました。
改めて親に伝えたのは、「ここまで良い人生を送れているのだから、最後に後悔を残すようなことになってほしくない」ということでした。
人は自分のことに関心があります。
なので、死ぬ時に後悔を抱えたまま死ぬことを想像してもらうことで、それは嫌だと感じてくれると思いました。
マーケティングも同じです。
見込み客は納得した時に買うことを決めます。
見込み客の納得を引き出すためのプロセスがマーケティングです。
今回僕が親にしたアプローチは、マーケティングではなく、売り込みの強いセールスだったなと反省しています。
コミュニケーションを取る時は、もっと冷静になれないといけないなと思いました。