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D2Cを始めるなら知っておいた方が良いこと

丸井さんがD2C支援に乗り出したようです。

株式会社丸井グループ(本社:東京都中野区、代表取締役社長:青井 浩)は、このたび、D2Cのエコシステムを支援する新会社『D2C&Cо.(ディーツーシーアンドカンパニー)』を設立いたしました。

新会社を通じたD2Cスタートアップ企業への投資にとどまらず、年間2億人が来店するマルイ店舗や700万人を超えるエポスカード会員、小売ノウハウを持つ人材といった丸井グループのリソースを最大限活用することで、モノづくりやECサイトの構築、リアル店舗の出店・運営に至るまで、D2Cに関連する領域全般においてさまざまな取り組みを推進してまいります。

通販ビジネスに携わっている身としては、店舗を使えたり、顧客情報を利用できたりするのはすごく良いなと感じます。

こういう取り組みに乗り出す企業が増えてくると、やっと時代が追いついてきてるなと感じます。webがインフラ化してすべての企業のコミュニケーションはダイレクトレスポンス型に変わっています。直接アプローチして直接販売できる環境が整っています。なので、

D2Cは、小売店や広告代理店を介さず、消費者とブランドが直接つながる新しいビジネスモデルです。
顧客に直接販売することで、中間コストを削減してクオリティの高い商品を伝統的なブランドより低価格で提供するとともに、そこで得られた顧客データをその後の戦略に活かしています。

こういう「今、新しい。これからのビジネス」的な発信のされ方をしているのを見ると、「何を今更」と斜に構えたくなります。とはいえ、トレンドに乗るのはビジネスの王道でもあるので、D2Cビジネスにおいてはノウハウの提供だけではなく、ビジネス構築や施策支援などもプロジェクト型で提供していくのは有りだと思っています。

通販とD2Cの違いということで、プロダクト以外の価値提供の有無について言及されていた記事を読んだこともありますが、基本的には同じだと思っています。

SNSやWebサイトを通じた顧客との直接的なコミュニケーションにより、提供する商品・サービスの背景にあるストーリーや世界観を表現しています。顧客はこうしたストーリーや世界観に共感してファンとなり、その結果としてブランドが選ばれています。

リリースではこう書かれていますが、通販がプロダクトだけの価値で成り立っているわけではありません。顧客との関係づくりを大切にしている企業が大きく成長しているビジネスです。

D2Cとの違いを挙げるとすれば、SNSなど今のプラットフォームの活用に追いつけていない企業が多いということだと思います。なので、D2Cを語る時には「共感」や「ファン」という言葉が先走っているように感じます。ですが、それは本質ではあるものの先行するものではありません。

D2Cの波に乗って失敗する企業

「共感」「ファン」という言葉に囚われてD2Cビジネスを始める企業は失敗していくと思います。なぜなら初めて買う商品を買う理由は、「好きだから」ではないからです。ブランドと顧客との関係はまずプロダクトの提供する価値からスタートします。

商品を買うのは、解決したい課題があるからです。未解決の問題を解消したかったり、未達成の目標を達成したいから、その解決の手段として商品を買います。

ブランドへの共感やファン化というのは、その後の話です。もちろん共感を生めず、ファンも作れないブランドは成長できません。でも、まず顧客にどんな価値を提供するのかがなければビジネスは成立しません。

一部の大手企業を除いてはファンづくりなんて考える前に、誰に対してどんな価値を提供しているのかを追究して、それをどう売るのか?にとことん向き合う以外の選択肢はありません。

まず売れ!がビジネスの鉄則です。

参考 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002387.000003860.html?fbclid=IwAR2x-7KZfW-7mWysLLpS2ZwXTkueNCmfeYXl_354BpSTc4wGV5pzaoyhpzk