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小規模事業主がECをやるべき理由

BASEというEC店舗運営サービスが伸びています。

写真を用意するだけでECショップを開店できます。利用料も基本無料で、販売額に応じた手数料を支払うだけで利用できます。出店者にとっては究極にリスクを抑えた状態でECを始められることになります。

そのため小規模事業主の利用が多く、今では利用店舗の7割は地方の企業だそうです。webサービスの醍醐味であるロングテールを押さえられた良いサービスですね。

2014年度のBtoCにおける日本国内のEC市場規模は12兆7970億円で、対前年比14.6%増。また、EC化率は4.37%だそうです(平成 26 年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査))

もっと普及しているイメージがありましたが、まだまだEC化の余地があります。日本の事業社の規模構成を見ればこの理由がわかります。


日本の企業数は約412万社あります。そのうちの99.7%が中小規模の企業です。さらに、全体の87%にあたる約360万社が小規模事業主です。

つまり、EC化が進まないのは日本の企業のほとんどを締める小規模事業主の参加が低いことが原因です。

Yahoo!や楽天などのモール型のECショップは開店・運営が自前でECサイトを持つよりもカンタンです。そのため小規模事業主の場合は、最初のEC出店をモールで始める企業が多いです。

とはいえ、まだまだ一般人のリテラシーではとっつきにくい部分もあり、出店費用で数十万円かけるのはなかなかの冒険です。

BASEとSNSで日本のEC化率は加速する

そこに登場したBASEは、全て無料で出店でき、かつ写真を用意するだけというシンプルなつくりです。

ただ、どれだけカンタンに出店ができたとしても、広大なネットの海にぽつんとお店を出している状態には変わりません。知ってもらうためには広告が必要です。どれだけ広告投資できるかでその売上は変わりますが、小規模事業主ではそんな戦い方はできません。してはいけません。

今はSNSが普及していることによって、広告だけに頼らない広告の仕方ができるようになっています。この無料で認知・興味を獲得できるSNSの活用が無ければ、BASEのビジネスモデルも成立しないと思っています。

SNSでは企業アカウントは無料で開設できます。SNS広告も比較的安価に始められます。ターゲティングも容易かつ精緻なデータを扱えるので効果的に広告ができます。


小規模事業主の提供する商品やサービスとSNSとの相性は良いと思っています。誰もが知っている商品ではなく、生産量も限られる独自の色をもった商品が多いからです。

自分だけが知っている感もあり、人に教えてあげたい気持ちが高まります。それを気軽にSNSで発信する流れは想像できますよね?

事業に初期投資は必須です。とはいえ、事業規模も大きくない企業では、出せる額にも限界があります。小規模事業主はインフラや広告にお金をかけるのではなく、商品の改良や顧客とのコミュニケーションに人的コストをかけて、限られた投資を最大化することが必要と考えます。

大量の顧客に大量に売るモデルではないため、1人1人の顧客とのコミュニケーションをより親密に取れます。それによりファンを生み出しやすくなります。ファンになれば利用し続けるし、人にも教えたくなりますよね。

小さいながらも好循環を持っているコミュニティを築くことができます。これはビジネスを継続的に安定させるために必須の状況といえます。

インフラは整い、参入もしやすくなった今、知ってもらい選んでもらうお店にするためには、知恵を絞ることが重要になります。そこで、よりマーケティングが必要になります。

個人的にはここをある程度型化することができれば、あとは個々の商品の違いで魅力をどんどん伝えていけると考えています。

集客力のあるモールの一角に出店する形ではなく、webという無限の大地に散らばる優良なショップへと繋がるどこでもドアのような役割を担うことが、次のビジネスチャンスになるのではないかと感じています。

出展:https://thebase.in/