生成AIがビジネス界隈の話題をかっさらっていることで、すっかり話題にならなくなっているメタバースですが、今後の流れとして確実に押さえておくべき存在です。
メタバースは、食事や睡眠などの生命維持活動以外の活動をデジタル空間上で行えるようになるという世界観です。
人との交流や購買だけでなく、仕事をして稼ぐこともできてしまいます。
メタバース上だけの恋人や家族とかも生まれると思います。
ビジネス界隈でも擬似的なオフィスを作ったり、擬似的なイベント会場を作ったりするメタバースもどきのサービスが展開されていたりしますが、没入感にかけることからメタバースとしての浸透はしないだろうなと思っています。
メタバースの本命はゲームの世界です。
ゲームには既存のプレイヤーが既にいて、アバターを持っていて、アバターを個性的にするために課金をするという購買行為が活発だからです。
単純に1つのゲームをプレイするのではなく、アバターを使ってゲーム内でコミュニケーションが取れるという仕様が一般的になってきています。
僕のハマっているストリートファイター6では、自分のアバターでゲームセンターにいき、そこで他のプレイヤーと対戦したりコミュニケーションが取れたりという仕様があります。
対戦格闘ゲームですら、そういうコミュニケーション機能を入れる時代です。
コミュニケーションを主体に設計されているゲームでは、一緒にゲームを攻略するだけではなく、ゲーム内でイベントを企画したり、ゲームを構成する役割を担ったりと、プレイヤーがゲームの演出に関わることができてしまいます。
海外で人気の「Roblox」の中にあるイケア店舗では、そこで実際に給料をもらって働く従業員を募集しています。(ゲーム内通貨ではなくポンドで支払われ、時給約2,600円だそうです。)
このイケアの施策は先進的な事例として話題になっていましたが、国内においてはフォートナイトが本命だと思っています。
フォートナイトは世界で5億人がプレイするバトルロイヤルゲームで、国内においても若年層を中心に大人気のゲームです。
小学校ではフォートナイトがうまければモテる時代です。我々の時は、足が速い男子がモテる時代でしたが。。
フォートナイトは自由にゲームの世界を作ったり、ゲームのリソースを使って別のゲームを作って遊べたりするゲームの枠を超えたゲームです。
プレイ人口の多さと、ゲームでできることの自由度の高さがメタバースの最有力候補の理由です。
有名なアーティストがフォートナイト内でLIVEをする事例もいくつもあります。
最近では松井証券さんがフォートナイト内で、価格変動するアイテムを換金しながら獲得金額を競うイベントを実施しています。
若年層に対しての投資興味を喚起するためのマーケティング施策ですが、実際のお金を使ってやることも仕組み上はできるはずなので、現実世界でやっていることをどんどんとゲームの中で再現できていきます。
過去を知る人は「セカンドライフ的な感じでどうせコケるでしょ?」と懐疑的な方もいると思いますが、技術の進歩とゲームを軸としたコミュニティの存在、若年層への浸透度の高さから、セカンドライフで実現したかったことは、確実に実現できる世界が来ます。
この先のマーケットを主導するのは、今の10代20代の若者たちです。
彼らが生きている世界を知らなければ、企業として生き残ってはいけません。
いつの時代も若い人たちにチャンスがあるのは、若い人たちの中で生活し、若い人たちのことをよくわかっているからです。
逆を言えば、40代50代のビジネスの中心層が若い人たちの気持ちを理解し、マーケティングしていければ、成長をし続けられるということです。
若い人たちを知り、コミュニケーションを取るためにゲームはうってつけのツールです。
10年後も事業を成長させていきたいなら、ゲームに関わることをお勧めします。
ーマーケティングは一日にして成らずー
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