近所の薬局から小包が届きました。
Schick HYDRO5 PREMIUMという文字とスタイリッシュなひげそりのデザインが施された箱が出てきました。髭剃りの試供品です。
髭剃りメーカーはサンプリングプロモーションをよくやっています。以前、美容室でおみやげとしてもらったこともあります。
商品として売っているものをタダでばら撒くと、企業は大損をしてしまうのではないか?と一見思ってしまいますが、それ専用の替刃を買ってもらうことで利益を生み出すことができます。替刃って異様に高いですよね。4つで1000円近くもします。
コーヒーメーカーは、カフェマシーンを無償もしくは安価で貸し出して、自社のコーヒー自体を継続的に発注してもらうことで、マシーン代を回収しつつ利益をあげています。
家庭用のプリンターとかも同じですね。本体と替えのインクが同じくらいの値段だったりします。
コンサルティングサービスをもっと手の届くところに
テマヒマで提供開始したリモート型コンサルティングサービス「リモコン」も、このモデルを利用しています。
「リモコン」はマーケティング業務のPDCAを回すために必要な情報が集約された管理システムとコンサルティングを併用して、企業のマーケティング業務の推進を支援するサービスです。
管理システムの画面を通して遠隔から検証・改善の示唆だしを行います。それにより、コンサルタントの工数が削減されるので、クライアントが負担する費用を抑えることを可能にしています。
システムの導入費用や利用料については無料とし、そこに付帯するマーケティングの整理・設計、データ取込、検証、改善提案などのフォロー業務の費用をいただく形にしています。
何故フォローが必要なサービスにしているかというと、利用対象が中小規模の企業を想定しているからです。中小規模の企業では、十分なマーケティングを行えていない現状があります。コンサルタントを雇おうにも月額固定の高額な費用を支払える状況ではなかったりします。
簡易的に利用できるシステムを導入したとしても、専任のマーケティング担当者が居ないと、それを十分に利用できるだけの知識とスキルが社内に備わっていないため、運用に乗せることができません。
そのため、マーケティング業務のフォローとしてのサービスを継続利用してもらうことで、システムが機能するようになる形で商品をつくっています。無償で提供された髭剃りが髭剃りとして機能するためには、剃るための刃が継続的に必要なのと同じです。
PDCAをうまく回せない理由
「リモコン」に備わっている機能としては、「事業運営上重要な数値の集計・表示」「プロジェクト管理のための課題・todoの表示」「適切なKPI算出のための計算の仕組み」「広告の改善ポイントの表示」などです。
なぜこのシンプルな内容にしているかというと、企業がPDCAをうまく回せていない原因もまたシンプルだからです。
PDCAをうまく回せない原因に、「計画の粗さ」があります。顧客化のためのフローが細分化できていないために、適切な施策が準備できていない。そのため、施策ごとの詳細なKPIを設定できないので、検証の軸が具体的に持てず、効果的な改善策が打てなくなっています。
そうなると、何が良くて何が悪いのかが把握できない状況で、いろいろなことを場当たり的に実施してしまい、予算も人的リソースも無駄に使ってしまっています。
この状況を改善するためには、「具体的なマーケティング施策の設計」「適切なKPIの設定」「定期的な進捗の管理」が必要です。
また、結果のどこを重要視すべきかの検証軸を持つことも大切です。それが無いために、広告代理店などの都合に合わせた指標で施策を実施し続けてしまっています。
獲得単価が適切か、媒体の出し先だけで成果を追っていないか、ゴールフローに手落ちがないか、などがわかれば、自社でマーケティングのPDCAを回していくことは簡単になります。
「リモコン」は専門的な知識の必要な部分をシステムで対応し、検証と改善の示唆については属人的にフォローします。支援される側する側の業務をできるだけシンプルにし、お互いのメリットを最大化するためにこの形をとりました。
このサービスを通して、マーケティング業務を十分にできていない中小規模の企業の方に、少しずつPDCAを回すことに慣れてもらい、ゆくゆくは自社でマーケティングを推進できる環境をつくってもらうことを目指しています。