twitterで、発注側の立場でしか仕事をしたことのない人はモンスター化するという投稿がありました。
その投稿に被せる形で、「新卒社員がベンダーにやらせる」的な発言をしていたことに疑問を投げかける声が挙がっていたりもします。
僕自身、どちらも経験してきています。
広告会社では、クライアント担当、メディア担当どちらも経験しました。
メーカーの経営をしていた時は、基本的にパートナーに仕事を依頼する立場でした。
今もクライアントの仕事を受注しつつ、制作などパートナーに発注する仕事を同時に行なっています。
ゲーミングサプリ事業も、物流やコールセンターなどのパートナー企業に仕事を依頼して運営しています。
ビジネスは価値と価値の交換です。
商品とお金を交換するとき、売り手と買い手はお互いに価値があると認めたので、取引をしています。
なので、立場は常に対等です。
それなのに、仕事を依頼する側は自分達が偉い立場にいると勘違いしがちです。
その仕事をしてくれる相手がいなければ、自分の仕事が前に進まないことを忘れてしまっています。
こういう状況が起こってしまうのは、受注側が発注側に自らへりくだってしまっていることが原因です。
仕事を手に入れるために、相手の要望に無理をしてでも応えてしまうため、自分自身で価値を下げてしまっています。
それの積み重ねによって、発注側に勘違いを起こさせてしまっていると考えられます。
発注者は「代わりはいくらでもいる」とも思っています。
そのため、自分達の条件に合わせられなければ発注しないというスタンスを取れます。
受注側が自らのビジネスの価値に自信を持ち、その価値を下げない覚悟を持てば、逆に自分達が強気に交渉をすることができます。
ですが、他社と似たような商品、同じような価値しか提供できていないと、代わりはいくらでもいるので、対等の関係を築くことはできません。
こういう状況に対して、「もっと強気に交渉しろ!」という精神論を社員に押し付ける経営者やマネージャーがいますが、これでは解決しません。
その間違った動機づけが押し売りを誘発してしまうことを理解しなければいけません。
必要なのは精神力ではなく、仕組みです。
ビジネスにおいて、独自の売り(USP)を作ることの重要性がわかると思います。
他者と比較されない価値があれば、対等なビジネスをすることは容易くなります。
ーマーケティングは一日にして成らずー