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VIP作戦で顧客満足度を高める

VIP専用の椅子でバスを待てるとしたらいくら払いますか?

通常のバス停に、赤いロープをかけた椅子があり、大男が入り口を塞いでいる状況があります。バスに乗りに来た人は200円を払ってその簡易的なVIP席に座って喜ぶという動画がありました。

人は「VIP」という響きに心が動くという実験です。日本だとそこまで「VIP」という言葉への馴染みがない人の方が多いと思うので、そこまでの反応を示さないとは思いますが、顧客を特定のグループとしてみなすことで顧客の満足度を高めるというアプローチもあります。

クレジットカードや通販などで会員プログラムを設けている企業も多いと思いますが、あまりそそられないなと感じます。おそらくゴールド会員、シルバー会員、ブロンズ会員などのネーミングがその理由だと感じています。

会員プログラムを魅力的にする方法

今もやっているのかわかりませんが、居酒屋チェーンの塚田農場は会員カードがランクアップする仕掛けで人気でした。ランクの名前が部長や社長などの会社の役職になっている点がユニークで、うまいなーと思った記憶があります。

居酒屋の顧客はサラリーマンが多いので、役職は馴染みがあります。そして、実際にはなれないけどなりたいという憧れもあります。平社員でも塚田農場に行けば部長になれます。社長も目指せて、役職に応じて特典が得られる点も優越感を得られるポイントになっています。

海外におけるVIPという表現も、サラリーマンにとっての「部長」「社長」に近いものがあるのだと思います。

VIP扱いの効果を発揮させる方法

会員プログラムを作ったり、貢献度の高い顧客グループを特別扱いする仕組みは効果的です。でも、「自分が特別枠だ」と感じやすい名前で表現してあげないと、気持ちはあがりません。

VIPという言葉に馴染みのない人にとっては、「VIPグループ」「VIP特典」と伝えてもピンときません。

ゴールド、シルバー、ブロンズなどと表現するのも、金銀銅といえば金が1番良くて、銀が次に良くて、銅(青銅)があまり良くないとわかりますが、ブロンズって何?と感じる人も多いと思います。プラチナとかも登場したら、プラチナと金どっちがいいの?私は金に価値を感じると思う人もいたりすると思います。

サラリーマンにとっての「部長」「社長」のような、自社の顧客にとって憧れを感じさせるランク表現が必要です。