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CVRが上がるABテストのやり方とは?LPO成功のための5ステップ

CVRが上がるABテストのやり方とは?LPO成功のための5ステップ

LPO(ランディングページ最適化)を進めるうえで欠かせないのが「ABテスト」。しかし、やみくもにテストを重ねても成果は出ません。本記事では、LPOの成果を最大化するためのABテストの基本から、具体的な成功手法、そしてテマヒマの実践ノウハウまでを5ステップで解説します。

LPOとは?初心者でもわかるランディングページ最適化の基本ガイド

1. ABテストとは?LPOとの関係を整理

ABテストとは、2つ以上のパターンを用意し、それぞれの成果(CVRなど)を比較することで、より成果の出るクリエイティブを選ぶ手法です。LPOにおけるABテストは、「どの構成・訴求・デザインがもっとも成果につながるか」を見極めるための基盤となります。

2. よくあるABテストの失敗と原因

ABテストは手軽に始められますが、成果が出ないケースも少なくありません。よくある失敗例は以下の通りです:

これらの失敗を防ぐには、**「戦略的な仮説設計」「実行・分析フローの設計」**が不可欠です。

3.失敗しないLPOの具体的な手順

【STEP1】テストの目的と評価指標(KPI)を明確にする

最初にやるべきことは「このABテストで何を改善したいのか?」を明確にすることです。

目的例:

目的が曖昧なままテストをすると、効果が出たのかどうか判断できません。同時に「評価指標(KPI)」も具体的に設定しましょう。

KPIの例:

【STEP2】仮説とテストパターンを設計する

やみくもにデザインを変えるのではなく、「なぜ改善されるのか?」という仮説を立てた上で、テストパターンを作るのが重要です。

仮説の立て方の例:

仮説に基づいて、Aパターン(現状)とBパターン(改善案)を用意します。

【STEP3】1箇所ずつ変更し、変数を絞る

ABテストは、1回で複数箇所を同時に変更しないことが鉄則です。

複数箇所を変えてしまうと、どの要素が効果に寄与したのかが分からなくなってしまいます。

たとえば:

このように 1要素ずつ順番に テストしていくことで、改善ポイントが明確になります。

【STEP4】配信条件・分母を調整する

適切なサンプル数とテスト条件を整えることも、正しい結果を得るために欠かせません。

例:

統計的な有意差が出せるかどうかは、配信ボリュームとデータの偏りがないことにかかっています。

【STEP5】CVRだけで判断せず、多角的に評価する

ABテストは「CVRだけで判断する」のは危険です。

なぜなら、一時的にCVRが上がっても、後工程(申込率、継続率など)に悪影響が出ていれば意味がないからです。

評価に使いたい指標:

成果の「質」まで含めて判断することで、真に意味のある改善が可能になります。

【失敗例に学ぶ】ABテストのよくある落とし穴

・パターンを変えすぎて、検証できない

→ 変更点が多すぎると、何が効果的だったのか不明になります

・アクセス数が足りず、有意差が出ない

→ 十分な母数が取れない場合は、テストせず他の手法を優先すべき

・途中で停止してしまう

→ 感覚で判断すると誤った結論に。2週間は最低でも待ちましょう

4. テマヒマ流:LPO成功のためのABテスト5ステップ

テマヒマでは、ただのABテストではなく、**「ターゲットパターン × ベネフィットパターン × 訴求パターン」**の掛け合わせによって多角的なテストを設計しています。以下がその全体像です。

STEP1:ペルソナごとに“刺さる切り口”を分解

どんな立場・悩み・欲求を持つ人に届けるのか?誰に向けて最適化すべきかを明確にし、ターゲットパターンを洗い出します。

STEP2:ターゲットごとのベネフィットを可視化

「どんな未来・解決」を見せると響くのかを分類し、ベネフィットパターンを構築

STEP3:その魅力を伝える訴求切り口を複数用意

驚き、共感、損失回避、信頼性、権威性など、さまざまな切り口を組み合わせて訴求パターンを作成

STEP4:クリエイティブに落とし込む

上記のパターンを元に、見出し、本文、ファーストビュー、CTA、構成を含むLP案を複数制作

STEP5:仮説検証(ABテスト)を実行

パターンごとに並行テストし、結果から“どの掛け合わせが成果に貢献したか”を分析し、次回改善につなげる

これらは単なる表面的なデザイン比較ではなく、「誰にどう伝えるか」というマーケティング視点でのLPO最適化です。

5. ツールの選び方とおすすめツール

ABテストを行うには、専用ツールの活用が欠かせません。主要ツールは以下の通りです:

ツール名 特徴
VWO 海外ツール。多変量テストやヒートマップ連携に強い。高機能なので、LPO初級〜中級者にはコスパが悪い。
Optimizely グローバルで人気。大規模テストに最適。高機能なので、LPO初級〜中級者にはコスパが悪い。
KARTE 接客型ABテストツール。日本語対応と柔軟な設定が魅力。ABテスト専門ツールではないので、他の機能を使わない場合は、コスパが悪い。
ApolloOptimize 日本製の新進ツール。LPO特化の設計で直感的に使いやすい(導入はこちら

ABテストツールの選び方:効果検証の「精度」が結果を左右する

ABテストツールを選ぶ際に最も重要なのは、「統計的に有意な差」を判断できるかどうか、です。たとえば、テストでCVRが0.5%しか違わない場合でも、母数が少ないと誤差の範囲に過ぎない可能性があります。
このような曖昧な結果に対して「なんとなく良さそう」と結論づけてしまうと、LPOの改善はかえって遠回りになります。

信頼性の高いABテストには、以下のような機能が求められます:

6. ABテスト後の評価・改善サイクル

テストは実行したあとが勝負です。以下の指標・視点で評価・改善を行いましょう:

テマヒマでは、CVRに大きな変化がなかった場合でも、ヒートマップから見られ方や動線の変化を分析し、次のテスト仮説に活かすというサイクルで改善精度を高めています。

7. LP改善でよくある質問(FAQ)

Q. ABテストは何日間やればいい?

データ量により異なりますが、最低でも1週間〜2週間は必要です。1,000セッション以上が望ましいです。

Q. 同時に何パターンまでテストできますか?

基本は2〜3パターンがおすすめ。多すぎると判断がつきづらくなります。

Q. テスト結果が横ばいだったらどうすれば?

ヒートマップやスクロールデータを確認し、視線や動線の違いを見て次の仮説に活かしましょう。

まとめ

LPOにおいてABテストは欠かせない改善手法ですが、成果を出すためには「何を変えるか」よりも「なぜそれを変えるのか」という仮説設計の精度が重要です。
やみくもなテストではなく、「ターゲット×ベネフィット×訴求軸」のように構造的にパターンを設計することで、勝ちパターンが見つかる確率は大きく高まります。

また、統計的に有意差を判定できるツールを使いながら、仮説検証サイクルを高速で回すことも、成果スピードに直結します。

完璧な仮説やデザインを目指すより、「いち早く出して、反応で判断する」。
この“実行重視”の姿勢こそが、CVRを着実に伸ばす近道です。
本記事の5ステップを参考に、あなたのLPでも改善アクションを始めてみてください。

 

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