リスティング広告は、web検索した時に表示される検索結果ページの上部に表示される広告です。その特徴は、見込み客が検索したキーワード(KW)を指定して、そのKWの検索結果への広告掲載できるところです。
リスティング広告で成果を出すためには3つのポイントがあります。それは「キーワード」「マッチタイプ」「広告文」です。
絶対に設定しておくべきキーワード
キーワドには「指名キーワード」と「一般キーワード」があります。指名キーワードというのは、あなたの商品の名前や販売元であるあなたの企業名など、既に商品も売り手も知っている人が検索するキーワードです。そして、一般キーワードというのは指名キーワード以外の、情報収集のために検索されるキーワードのことです。
そして必ず設定していただきたいキーワードが「指名キーワード」と「商品カテゴリキーワード」です。この2タイプのキーワードを設定することで、あなたの商品を知っていて詳しく知りたい人に向けた広告と、あなたが販売する商品もしくは類似商品について詳しく知りたい人向けに広告ができます。
商品について知らない人が商品名で検索することはありえません。商品名で検索している人はどこかであなたの商品の情報を知り、より興味を持ったり、購入してみようと思った人です。購入意向度の高い人だけが検索するキーワードが「指名キーワード」です。なので、このキーワードはマストで設定しておいてください。
必ず設定しておくべきキーワード
ですが、これだけでは十分ではありません。購入直前の見込み客に広告できるからと言って、指名キーワードだけ設定していてもほぼ広告配信されないからです。なぜなら、最初から商品名や企業名で検索する人はほとんどいないからです。最初から商品や企業を知ってもらえていたら苦労はありませんよね。
そこで登場するのが、「商品カテゴリキーワード」です。商品カテゴリキーワードというのは、あなたの取り扱っている商品が属するジャンルを示したキーワードです。例えば、あなたが化粧水を販売していたら「スキンケア用品」など、英会話スクールを運営していたら「英会話スクール」などが商品カテゴリKWになります。
特定の商品を見つけられていない見込み客は、どういう商品があるのかを調べます。その中で、目星をつけてどれにしようかと検討をします。なので、まず商品カテゴリで見込み客の検討候補に入らなければ、買ってもらえる可能性が低くなります。その機会損失をなくすために商品カテゴリキーワードを設定しておきます。
これだけ設定しておけばOKな配信設定
次に、「マッチタイプ」です。これは配信の条件づけのことです。「完全一致」と「絞り込み部分一致」だけ覚えておいてください。
完全一致とは、指定したキーワードがそのまま検索された時にだけあなたの広告が配信される条件づけです。絞り込み部分一致というのは、指定したキーワードと何か他のキーワードが掛け合わされた時にもあなたの広告配信がされる条件づけです。
例えば、「スキンケア」というキーワードを完全一致で設定した場合、「スキンケア」と検索した時には広告配信されますが、「スキンケア 敏感肌」などで検索された場合は広告配信されません。
そして、実際にはいろんな検索ワードで検索されるので、それらを取りこぼさない配信設定として「絞り込み部分一致」を設定しておくということになります。絞り込み部分一致を設定しておけば、「スキンケア 敏感肌」で検索された時も、あなたの広告は配信されます。
他のマッチタイプもありますが、本当に細かく運用する企業向けの機能なので特に気にしなくて構いません。
広告文が運用でもっとも重要
次に「広告文」です。検索結果に表示されているテキストのことです。タイトル(見出し)とディスクリプション(説明文)があり、ディスクリプションはTDと略して使われています。
ここで大事なのが、タイトルです。なぜなら、広告で最初に見られる文字だからです。タイトルで興味を弾けなければ、説明文も読まれませんし、クリックやタップをして広告の先に進もうとは思ってもらえません。
なので、検索意図にマッチした広告文の作成が重要になります。
顕在層には求めている情報が必ずあります。それがキーワードとしてアウトプットされているので、検索意図と異なる情報はスルーします。自分が探している情報だと直感的に感じてもらえれば、広告を見てもらえます。なので、見込み客の検索意図にあった内容の広告コピーを作る必要があります。
簡単に反応の良いクリエイティブを作る方法
広告コピーを作るというと、難しく感じられるかもしれませんが、やり方さえわかれば簡単です。指名キーワードと商品カテゴリキーワードとで、まず広告文を分けて作成してください。検索意図が明らかに違うからです。
指名KWで検索している人は、あなたの商品が他の商品とどう違うのかや、お得な買い方があるのか、信用のおける商品や売り手なのか、ということを知りたくて商品名や企業名で検索をしています。なので、以下の内容を広告文に盛り込みます。
- 販売実績
- 第三者評価(メディア掲載実績など)
- オファー(取引の条件 割引/特典/保証)
既にあなたの商品のことを知っている人に対して、信用できる商品・売り手なのかを示すために、販売実績や第三者評価を伝えて、今買うとお得だという情報を伝えます。
次に、商品カテゴリKWを検索している見込み客向けの広告文の作り方についてです。商品カテゴリKWを検索している人は、どんな商品があるのかを知りたい人です。なので、以下の内容を広告文に盛り込みます。
- ベネフィット(顧客に提供できるプラスの変化)
- 独自性(他社商品では提供できない価値)
- 特徴
顧客が手に入れたいものは結果です。なので、他では解決できないことが解決できる商品だと信じてもらえれば、あなたの商品以外の選択肢はなくなります。なので、それを訴求します。
まずは比較検討される商品に入らなければ買ってもらえません。人は何かを探している時、だいたい3つくらいの中から選ぼうとします。その3つの候補に入らなければいけません。そのためには、どんな価値を提供できて、他の類似商品とはどう違うのかを伝えられなければいけません。
広告文は文字数制限があるので、全てを1つの広告文で表現することはできないケースが多いです。なので、伝えるポイントを変えて複数クリエイティブを作り、同時に配信することでクリエイティブテストを行います。
まとめ
リスティング広告で成果を出すためには、「キーワード」「マッチタイプ」「広告文」を理解して、それぞれ「指名キーワード」「商品カテゴリキーワード」を設定して、「完全一致」「絞り込み部分一致」の配信設定で、キーワードのタイプに合わせた広告文を作成することで、中小企業のリスティング広告運用のパフォーマンスはアップしていきます。
細かな設計はやろうと思えば際限なくできます。使える機能もたくさんあります。でも、まず土台としてやるべきことを整えることが、これから成長していく企業のリスティング広告運用にとっては大切なので、是非今回お伝えしたノウハウを実践して、リスティング広告運用の改善に取り組んでみてください。