ドミノ・ピザさんがまたやってくれました。
不用なクーポンを使って28%OFFしてくれる「ドミノ・ピザ 年末クーポン大そうじ祭」をやります。
どこのお店のどんなクーポンでも手元にあるものをドミノ・ピザの28%OFFクーポンとして利用できるという企画です。
話題になりやすいネタですよね。思わず利用してしまいたくなる企画です。さすが配達に30分以上かかったら無料というオファーを作ったピザ屋さんです。(今はやってないです)
話題性だけでなく、消費者の「使いたくなる気持ち」を動かせています。紙くずが28%OFFのクーポンになると聞いたら使いたくなるのが心情です。
ピザ屋にこだわりのない人たちはこのキャンペーンをきかっけにドミノ・ピザで注文するかもしれません。もしかしたら他社を利用している人もこの機会に利用してくれるかもしれません。
話題性だけではない仕掛け
年末の需要期に他社からシェアを取るきっかけになる施策だと思います。でも、28%OFFってそこまで魅力的な割引なのかな?と思いました。
通常時、会員登録で1000円OFFのクーポンがもらえます。1枚3000円程度のピザだと30%以上の割引になります。早割で他のクーポンと合わせて使える10%OFFクーポンや、週末限定で50OFFになるようなクーポンもあります。
需要期の売上に対して出しても良い割引率としては、妥当なパーセンテージないのではないかと思いました。
実際自社でクーポンを発行してポスティングをしたり、広告費を払ってクーポンの配布をするよりも、既に顧客の手元にあるものをクーポンとして利用してもらうことで、実は費用対効果が良くなっているのではないか?と思ってしまうようなやり方です。
「こんな太っ腹なことして大丈夫なの?ドミノ・ピザさん」的な声も聞きますが、実際はきちんと利益が残る形で企画・運営されているんだろうと考えると、とてつもなく素晴らしいキャンペーンだなと思ってしまいます。
キャンペーンをするには理由が必要
「マーケティングの役割は市場の需要を作ること」と言われます。まさしく年末のパーティシーズンに、ピザ需要を作り出す一助になると思います。
多くの企業が売上拡大のために日々キャンペーンを考えて実施します。
割引や特典をオファーとしていますが、それってただいつもよりお得にするだけになっていませんか?なぜお得になるのか?なぜ非日常な状況がうまれるのか?その理由がないと、ターゲットの心は動きません。なぜならどこも同じようにやっているからです。
よくあるのは季節性に合わせたキャンペーンだと思います。新生活や卒業、GWや夏休み、クリスマスやお正月など。でもどこも同じ切り口でやってますよね。そうなると自社のキャンペーンは目立たなくなります。
消費者からは当たり前のものとしてしか受け止めてもらえません。
ドミノ・ピザも年末の需要期に合わせて「クリスマスキャンペーン」として28%OFFをしていたら、話題にもなっていないと思います。消費者の選択としては最終的には他社より割引率が高かったから、たまたま手元にクーポンがあったからなどで決定されてしまうと思います。
季節性をを生かすにしても、独自の切り口があればキャンペーンが際立ちます。でも多くのマーケティング担当者の方が、企画に時間を使えず、数値の管理や資料の作成、広告の運用パートナーとのmtg、新規獲得のための新しい施策探しなどで時間を奪われています。
是非キャンペーンの企画に時間を充てられるように、今の業務の工数配分を見直してみてください。
参考:http://www.dominos.jp/topics/161205_m.html