伝えると伝わるは大きな違いです。
コミュニケーションがうまくいかない理由は、伝えているけど伝わっていないことです。
マーケティングがうまくいかない理由も、伝えているけど伝わっていないからです。
顧客が手に入れたいのは商品そのものではなく、商品によって得られるベネフィット、つまりプラスの変化です。
顧客が知りたい「どう変われるのか」を伝えずに、自分たちの言いたい製品の特徴だけを並べたり、実績だけをドヤッと出したりしていることが多いと感じます。
そのため、多くの売り手と買い手のコミュニケーションが伝わらないものになってしまっています。
広告表現はその最たるもので、企業から発信されるメッセージが聞き手にとって「だから何?」な情報になりがちなので、反応をしてもらえていません。
広告は無視される、広告は邪魔なものだ、と感じられてしまっているのは、伝えているだけで伝わっていないからです。
では、伝わるためにはどうすればいいのか?
それは、語るのではなく示すことです。人は自分で決めたいと思っています。人に相談する時も、ある程度結論を持っていて、それに対するお墨付きがほしくて相談していませんか?
なので、相手から一方的に「こうだ。」と言われても素直には聞き入れられません。それが自分の思っていたことと同じだった時に、「そうそう!」と反応をします。
多くの広告も同じ状況で、一定の反応層はそもそもその情報を求めていた人たちでしかありません。その人たちにうまくメッセージを届けられたことで、期待する反応を得られた状況です。
でもそれだけではたくさんの顧客を集められません。そのためには、そもそも情報を求めていた人じゃない人たちの意識を向け、「え!たしかに!」と感じてもらわなければいけません。
そのために、語らず示すことが必要になります。示したものへの評価や判断は聞き手に委ねられます。つまり、聞き手は自分で決めた状態になります。なので、情報が頭の中、感情の中に入りやすくなり、伝えたいことが伝わるようになります。
語るな示せのクリエイティブ
示すとは相手の頭の中でイメージさせることです。語るな示せの良い例があったので最後に紹介しておきます。
祖母が死んだ、自分の合コンが原因?
STAY HOME,SAVE LIVES.家にいて、命を救う。
あ、コロナを持ち帰って家族が感染して死んでしまったのか。。
自分の家にもおばあちゃんがいるな、親が病気がちだな、小さい子供がいるな、赤ちゃんがいるな、、、
自分以外の誰かのためにも外に出ないようにしないといけないな。
直接的に「コロナの感染を広めないために、家にいましょう。」と言われても何も伝わらないと思います。でも読み手の頭の中に、大切な人の死の原因が自分になってしまうイメージをさせることで、伝わるメッセージになっています。
伝わり、意識が変われば行動が変わります。
見込み客にとってほしい行動のために、どんな意識の変化が必要ですか?
そのためにはどんな情報が伝わらなければいけませんか?
語るな示せ。