マーケティングを学び始めると、必ず出てくる言葉が「4Pマーケティング」。
「聞いたことはあるけど、人に説明できるほど理解していない…」
そんな方は多いのではないでしょうか?
この記事では、4Pの意味から実際のビジネスでの活用方法まで、初心者でもスッと理解できるように、具体例を交えて解説します。
読み終えたときには、「4Pってこういうことか!」と自信を持って説明できるようになります。
マーケティングとは「商品と代金との交換をスムーズにするための仕組みづくり」のことです。マーケティングが成功していれば、見込客は自ら商品を買いに行きます。つまり、マーケティングの目的は「セールス(売り込み)を不要にすること」であり、その状態を作ることがマーケティングの役割です。
この記事を読んでいるあなたは、マーケティングという言葉を日常的に使っていると思います。でも、人から「マーケティングって何?」と聞かれた時に、はっきりとした答えを出せないな、と思っていると思います。マーケティングの仕事をしているのにマーケティングについて話せない、、、そんな方が「マーケティングって●●...
マーケティングの出発点は「誰に・何を・どのように」を決めることです。どんな課題をもった見込客に、どんな価値の提供ができる商品を、どんな届け方で販売するのかが決まっていないと、マーケティングは始められません。
目次
マーケティングの4Pとは?
4Pマーケティングは、アメリカのマーケティング学者ジェローム・マッカーシーが提唱した、
マーケティング戦略を組み立てるための基本フレームワークです。
4つのPは次の4要素を指します。
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Product(商品)
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Price(価格)
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Promotion(販売促進)
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Place(流通)
これらを組み合わせて、顧客が「欲しい」と思い、「買いやすい」状態を作るのがマーケティングの目的です。
どれか1つが欠けても成果は出にくくなります。
マーケティングの勉強をしていると必ず出てくる用語ですが、実践に必要のない言葉はインプットしないようにしましょう。偉そうに人に説明することくらいしか使い所ないですし、用語は覚えていたらキリがないのでw
1. Product(商品)
何を売るのか? を決める要素です。
ここでいう「商品」にはモノだけでなく、サービスも含まれます。
例:
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英会話スクール(サービス)
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Netflix(サービス)
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高級食パン(モノ)
ポイントは、単なる製品ではなく顧客が欲しい価値を提供できているか。
今の時代、物自体はあふれています。付加価値や体験を含めた商品設計が重要です。
顧客もただの製品はもう十分手に入れられているので、付加価値に対してお金を払いたいと思っています。そのため、マーケティングにおけるProductは製品ではなく商品として考えておくことが、この先のマーケティングでは大切です。
マーケティング成功のためには、顧客の求める商品が必要です。
2. Price(価格)
いくらで売るか? を決める要素です。
価格は単に数字ではなく、顧客が「その価値に見合う」と感じられる設定が必要です。
価格設定の方法は大きく2つ。
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原価+利益から計算(コストプラス法)
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市場相場や競合を参考に設定(競争ベース)
例:
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高級ブランドが高価格を設定し、ブランド価値を演出
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サブスクサービスが低価格で利用しやすくしてユーザー数を拡大
マーケティング成功のためには、顧客の買い求めやすい価格が必要です。
3. Promotion(販売促進)
どうやって知ってもらい、買ってもらうか? を決める要素です。
昔は店頭POPやチラシが中心でしたが、今はオンライン広告・SNS・口コミなど、顧客接点は多様化しています。
例:
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Instagram広告で新商品の魅力を発信
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YouTubeレビュー動画で購買意欲を高める
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期間限定クーポンで購入を後押し
プロモーションは「知ってもらう+行動してもらう」までを設計するのがポイントです。
見込客が商品を知るきっかけを作り、購入を後押しするのがプロモーション(販売促進)です。販売促進と言われると、イベント、店頭でのPOPやチラシ、キャンペーンやクーポンなどを思い浮かべがちですが、プロモーションはそれらだけではありません。
昔はお店で買う以外に商品を手に入れる方法がありませんでした。なので、販売促進というと店頭でのプロモーションに限定されていました。ですが、今はwebがインフラ化し、生活者はネットで情報を集め、商品を買うことが当たり前になっています。
なので、イベント、POPやチラシ、キャンペーンやクーポンなど店頭での購入の後押しのための手法だけではなく、広告やPR、口コミ、SNSでの情報発信なども含まれます。商品を知るきっかけづくり、購入の後押しをするものがプロモーションなので、ありとあらゆる顧客接点がプロモーションに繋がります。
マーケティング成功のためには、顧客に気づいてもらい、買いたいと思ってもらえる後押しとなるプロモーションが必要です。
4. Place(流通)
どこで、どうやって届けるか? を決める要素です。
昔は店舗販売が中心でしたが、今はECサイトやSNS経由の販売など、流通経路も多様化。
さらに「誰が売るか」も重要になっています。
例:
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Amazonなどのオンラインモールで全国販売
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公式ECサイトで直接販売(D2Cモデル)
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インフルエンサー経由で商品を紹介・販売
昔は顧客が商品を買うのはお店が中心だったので、販売をしてくれるお店の場所や数が、商品が売れるかどうかを決めるポイントでした。そのため、一般的に流通という時には、卸先や小売店が想像されています。
ですが、現代ではwebの利用によって、メーカーも直接販売をしていたり、店舗を設けずwebだけで商売ができる環境があります。ネットを利用した流通をどう作れるかが重要になっています。さらに、SNSの登場により個人の影響力が強くなっていき、どこで売るのかと同じように誰が売るのかも、流通を決める上での重要な戦略となってきています。。
マーケティング成功のためには、顧客が買い求めやすい場所での販売が必要です。
📝 4Pマーケティング改善チェックリスト
1. Product(商品)
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商品・サービスは顧客の課題や願望に直結しているか?
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競合と比べて明確な違い・強みはあるか?
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単なる物や機能ではなく、体験や感情価値を提供できているか?
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顧客が「欲しい」と思う理由を一言で説明できるか?
2. Price(価格)
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顧客は「その価格に見合う」と感じられる価値を受け取れているか?
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価格の根拠(原価・相場・価値)を説明できるか?
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高くする理由/安くする理由は戦略的に設定されているか?
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価格を下げずに価値を上げる方法はないか?
3. Promotion(販売促進)
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顧客は商品・サービスの存在を知るきっかけを持っているか?
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情報発信は顧客がよくいる場所(SNS・メディア)で行っているか?
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興味を持った人が次の行動(問い合わせ・購入)に移りやすい導線があるか?
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販促メッセージは商品の特徴ではなくベネフィット(得られる未来)を伝えているか?
4. Place(流通)
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顧客が「買いやすい場所・方法」で商品を提供できているか?
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販売経路は1つに依存していないか?(店舗・EC・代理店など)
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誰が売るか(販売者の信頼性・影響力)も考慮しているか?
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配送や受け取りのストレスを減らす工夫はあるか?
💡 活用方法
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自分のビジネスを各Pに当てはめてYES/NOで答える
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NOが多い部分=改善優先度が高い部分
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優先度が高い部分から具体的な施策に落とし込む
まとめ:4Pは“売れる仕組み”を作る土台
4Pマーケティングは、
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何を売るか(Product)
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いくらで売るか(Price)
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どうやって知ってもらうか(Promotion)
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どこで売るか(Place)
を整理することで、売れる仕組みを作るための基本です。
初心者のうちは、まずこの4つの視点を持ってビジネスやサービスを見直すだけでも効果的です。
そして、それぞれを顧客の立場から見て改善していくことで、自然と「売り込まなくても売れる状態」に近づきます。
動画でも解説していますので、こちらもご参考ください⬇︎