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顧客の興味の導火線に火をつける

昨日、先週作ったメガネが仕上がりました。

午後から来客があったので、お昼前に家を出て、会社へ行く前に上野のエキナカにあるJ!NSに寄ることにしました。

上野で改めて引換券を見てみると、29日14時以降と書かれていました。「あぁ、段取りミスった」と落胆。「でもまぁ、2,3時間早いくらいやったらなんとかなるかな?そんなギリギリで準備してへんやろう。」と、都合の良い解釈をしてとりあえずお店へ向かうことにした。

案の定、メガネは既にできていたので一安心。カウンターで店員さんから中身の確認をされる。マットな少し太い黒フチのメガネ。「間違いありません」。

実際に装着して使用感を見るかどうか訪ねられたけど、コンタクトを外すのも面倒だなと思い、そのまま受け取る事に。

つけ心地だけ試してほしいと言われたので、目をつぶり装着。くいくいと上下に動かされる。「大丈夫です」。3年位使っていたメガネよりも納得のフィット感。時代は常に進んでいるので、常に新しいものを取り入れることの大切さを、メガネの装着感で感じさせられた。


続いて、保証についての説明を受ける。なんと半年以内なら2回まで度の調整を無料でしてくれるとのこと。レンズとフレームで7000円くらいしかしてないのに。なんて手厚いアフターフォロー。かなりの好印象。そしてレンズの説明書とAirframeというフレームについての小冊子を手持ち袋に入れると説明を受ける。

小冊子にはAirframeの特徴や品質についての説明と新商品の紹介が載っているようです。それを店員さんが中をぱらぱらをと見せながら紹介。5分程度で受け取りが完了しました。

受け取り時に感じたJ!NSのマーケティング

何気ない一連の流れにJ!NSのマーケティングの素晴らしさを感じました。

まず、アフターフォローの布石として、受け渡し時に装着感を試させています。作ったものが依頼通りのものかを確認させるという意味合いが第一だとは思います。でも、たいがいこのタイミングで違和感がでるような性質のものではないと思います。

もしなんとなく不具合を感じている、仕上がりの確認に自信がないお客さんがいたとしても、「半年以内なら2回まで無料で直せます」というアフターフォローを次に切り出すことで、使いはじめることの安心感を与えています。

しかも「2回」というのが気軽に来やすくさせるための策になっていると思います。1回だと「もう少し様子を見たほうがいいかもしれない」という気持ちが生まれます。直してもらえるチャンスが2回あれば、試した時点で若干不安があったとしても、気が楽に居られます。

そして小冊子の紹介です。ただ、袋にバサッと入れられているだけだったら何も見ずに「商品カタログか」と思ってすぐに捨てていたと思います。

でも、どんなことが書いてあるのかをカンタンに紹介してくれたので、自分が買った商品について興味を持てました。顧客の興味の導火線に火をつけることで、本来提供したい情報をきちんと伝えることに繋がっています。

小冊子には最新モデルの紹介もあります。30分程度でサクッと作れて、しかも乱視近眼のレンズでもコミコミ7000円という低価格、アフターフォローもばっちり、という好印象が畳み掛けられている状態で、新商品の情報に触れると「また作ろうかな」という気持ちが自然と生まれます。

僕はメガネは自宅でしか使わないのですが、外でも使う人にとっては複数持ちになるのも理解できます。

伝えたいメッセージは受け身では伝わらない


顧客にはきちんと伝えなけええればいけません。そこに情報を置いているだけで勝手にそれを手に入れてくれると思っていてはいけません。店頭であればJ!NSのように少し内容をチラ見せすることで、興味の導火線に火をつけることができます。

WEB上であれば、接客ツールなどを利用してそのページで何を紹介したいのか、次にどんな情報を提供したいのかをプッシュすることで、同じくそこにある情報に対して興味付けを行えます。接客ツールを使わないにしても、そのページに載せている情報を読み進めてもらうための着火点を常に意識して、コンテンツを作る必要があります。

そのページに訪れた人の欲求に対して、興味を引くためのヘッドライン、次のコンテンツに引き込むためのメッセージの連鎖、そして果たしてもらいたい目的へとつなげる導線。

商品情報ページだからただ商品の紹介をするのではなく、どういう特徴を伝えることでベネフィット(利便性)が伝わるか、それを読み進めてもらうためにどんなキャッチが必要か、商品の説明を読んだあとにどういう行動をとってもらいたいかを考えて、スムーズにアクションしやすい導線をつくることが大切です。

それを各ページでいちいち考えて作らないと、ただ路上に物を並べて通行人にさらしているだけの商店のような状態です。基本的に比較される環境下で、伝えるべき情報がきちんと伝わらなければ、比較対象にならないのも当然です。

WEB上での自分たちの接客が、如何にリアルでの接客と遜色ない状態にできるかを考えて、WEBページの制作やプロモーションの設計を考えていくべきだと思います。

相当テマヒマかかりますが、それが近道だと僕は思います。