マーケティングの現場において、見込み客の注意を引いたり、情報提供をする時に、いろんなかたちで情報を伝えます。
オンラインで集客するならライディングページやサービスサイトなどがそれにあたります。オフラインであれば、広告原稿やチラシ、商品パッケージなどがあります。
これらの制作物を作る時に「デザイン」という言葉が現場では飛び交います。
でも、「マーケティング」と同じで「デザイン」についても、お互いの解釈が違っていることが多いように感じます。
その理由は「デザイン」という言葉に対して持っている定義がそれぞれ違うからです。
デザインの意味
Wikipediaによると「デザインとは、審美性を根源にもつ計画的行為の全般を指すものである。意匠。設計。創意工夫。 また、オブジェクト、システム、 図画、設計図、回路、パターンなどを構築するための計画、または作成する行為など、「デザイン」はさまざまな分野で異なった意味として用いられている。」(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%B3)
長ったらしくてわかりづらいですが要は、「見た目の様子によって体現される計画」です。
主に、見た目の様子だけを意識されがちですが、僕としては「計画的行為」という部分が重要だと考えています。
設計、システム、図面、設計図、回路、パターンなどは「計画的行為」に関わる意味です。
なので言い換えると、「なにか物事をうまくいかせるために行うこと、それを見た目の様子によって実現すること」だと言えます。
僕はそんな感じの意味合いで捉えています。
イケてるデザイナーと普通のデザイナーの壁
とあるデザイナーの方が「デザインとは設計だ」というような話をしていたことがあります。まさにここにイケてるデザイナーと普通のデザイナーの壁があるのだと思います。
自分たちのやっていることが、なにか物事をうまく行かせるための行為で、その手段として見た目の工夫を用いているのか、単に見た目の様子で表すことなのか、ここで大きく分かれます。
もちろん、チームとしてクリエイティブワークに取り組んでいる場合、デザインのすべてを行うディレクターがいて、それを体現するための「見た目の工夫」だけを担うデザイナーがいるような形も存在します。その場合は、全体としてデザインが成立するので理想形だと思います。
ただ多くのデザイナーはフリーランスや企業内デザイナーのように、個人で仕事をしています。
多くの企業がトップクリエイター集団と仕事をする機会はないと思います。マーケティングを推進するために必要な制作物を個人のデザイナーに依頼する機会が多いのが実態です。
なので、デザインの意味を理解してデザインをしてくれるイケてるデザイナーにアウトソーシングしているつもりが、デザインの一部の意味を理解してデザインをしてくれる普通のデザイナーにアウトタスキングしていたりします。
悲しいかな、世の中の多くのデザイナーが普通のデザイナーです。ただ、マーケティング担当者がデザインを理解して設計を行うことができれば、それを体現するための「見た目の様子を工夫すること」をデザイナーに依頼することができます。そしてそれを得意とするデザイナーは世の中にたくさんいます。
そういうマーケティングチームのあり方が今後、多くの企業が目指すべき形だと考えています。