「ヒートマップってよく聞くけど、どう使えばいいの?」
「見たけど、結局どこを改善すればいいのか分からない…」
LP(ランディングページ)の改善=LPOに取り組む方の多くが、こんな悩みに直面しています。ヒートマップは「離脱している場所」や「注目されていないエリア」を“見える化”する便利なツールですが、ただ眺めるだけでは成果は出ません。
本記事では、そんな“使いこなせていない”ヒートマップを、どう改善アクションにつなげるかを解説していきます。
「テマヒマ流」の視点で、実際の改善ポイントや、分析のコツ、すぐできる工夫をお届けします。
読み終わるころには、あなたのLPにも「今すぐ変えるべき場所」が見えてくるはずです。
目次
ヒートマップツールとは?
ヒートマップとは、ユーザーの行動を色の強弱で視覚的に表現するツールです。
「どこが見られているか」「どこまでスクロールされたか」「どこがクリックされたか」などを、赤・黄・青のような色のグラデーションで表示し、ページ内の注目度やユーザーの動きを一目で把握できます。
主に以下の3タイプのデータを確認できます:
- スクロールヒートマップ:どこまで読み進められたか
- クリックヒートマップ:どの要素がクリックされたか
- アテンションヒートマップ:どの部分が長く見られているか
アクセス解析ツール(GA4など)との違いは?
GA4のようなアクセス解析ツールは、数値でユーザーの行動を把握するためのツールです。たとえば、
- ページごとの直帰率や平均滞在時間
- コンバージョン率や流入チャネル別の傾向
- イベントの発生数
などを数値ベースで確認できます。
一方、ヒートマップは、「ページ内のどこで何が起きているか」を直感的に把握できるツールです。
アクセス解析ツール(GA4など) | ヒートマップ | |
表現方法 | 数字やグラフ | 色と図による可視化 |
分かること | サイト全体や各ページの成果・傾向 | ページ内の注目度や動線の問題 |
強み | 全体の傾向やセグメント分析に強い | UI/UXの改善ポイント発見に強い |
つまり、「GA4で問題ページを特定し、ヒートマップで原因を深掘りする」というように、両者を組み合わせて使うと、より精度の高いLPOが可能になります。
なぜヒートマップがLP改善に必要なのか?
LPO(ランディングページ最適化)は、「訪問したユーザーをどれだけCV(コンバージョン)に導けるか」がすべてです。
しかし、数字だけを見ていても「なぜコンバージョンしなかったのか?」までは分かりません。
そこで重要になるのが、ユーザーの行動を“見える化”するヒートマップです。
- ファーストビューで離脱しているのか?
- CTAに注目が集まっていないのか?
- 情報量が多すぎて読まれていないのか?
こうした「ユーザーのつまずきポイント」を視覚的に把握し、仮説を立てて改善できるのがヒートマップの最大の魅力です。
特に以下のような悩みを持つ方には、ヒートマップは非常に有効な武器になります。
- 「なぜコンバージョンしないか、理由がわからない」
- 「ABテストしても、どこが悪いか見当がつかない」
- 「何をどう直すべきか迷っている」
ヒートマップを使えば、ただの“カン”ではなく、データに基づいたLP改善ができるようになります。
【テマヒマ流】ヒートマップ分析の3つのポイントと改善例
ヒートマップは“見て終わり”ではなく、“見て、仮説を立て、改善する”ためのツールです。ここでは、テマヒマが実践でよく用いる3つの分析ポイントと、それぞれに対応した改善アクションを紹介します。
ポイント①:ファーストビューの「注目度」と「スクロール率」
✔ 見るべきデータ
- スクロールヒートマップ:どの位置で離脱が発生しているか
- アテンションマップ:どのエリアにユーザーの視線が集まっているか
🧠 分析TIPS
- ファーストビュー(ページを開いた瞬間に見える範囲)の直下でスクロールが止まっていれば、「続きを読もう」と思わせる導線が不足している可能性あり。
- 注目エリアにキャッチコピーやCTAが含まれていない場合、第一印象で訴求できていない状態。
🔧 改善例
- キャッチコピーを「誰向けに」「何を」伝えるのか、より明確に。
- CTA(資料請求、無料相談など)はファーストビュー内に配置。
- ビジュアルの印象が弱ければ、より具体的・人の顔が入ったものに変更。
- ファーストビュー下に「▼続きはこちら」などの視線誘導を追加。
ポイント②:CTA(ボタン)周辺の「クリック分布」と「離脱率」
✔ 見るべきデータ
- クリックヒートマップ:CTAがしっかりクリックされているか?
- 離脱ポイント:CTAの手前で離脱していないか?
🧠 分析TIPS
- CTAがクリックされていなければ、文言や色、サイズ、配置の見直しが必要。
- 関係のない要素(例:画像・会社ロゴ)がクリックされているなら、誤解を生むUIになっているかも。
- CTA手前で離脱しているなら、「行動する理由」が弱い、もしくは「不安が残っている」状態。
🔧 改善例
- CTA文言を「無料で相談する」「今すぐ見る」など行動喚起型に。
- ボタン周辺に信頼要素(お客様の声、実績)を配置して背中を押す。
- CTA直前にメリットの要約やよくある質問へのリンクを追加。
ポイント③:情報セクションの「閲覧深度」と「クリック傾向」
✔ 見るべきデータ
- スクロールヒートマップ:どのセクションまで読まれているか?
- クリック分布:どの要素がタップ・クリックされているか?
🧠 分析TIPS
- 特定のセクションで急激にスクロール率が下がっていれば、そのセクションの長さや内容に問題がある可能性。
- 「よく見られているのにクリックされていない」なら、次のアクションの提示が不足している。
🔧 改善例
- 読まれていないセクションは簡略化 or 削除。
- 読まれているセクションの最後に「詳しく見る」「関連情報を見る」などのCTAを追加。
- セクションの切り替え時に、背景色や装飾を使って視線をリセットするのも有効。
この3つのポイントを見るだけでも、「感覚ではなく、データに基づいたLPO」が可能になります。
次のセクションでは、「ヒートマップだけでは分からないこと」についても触れていきます。
ヒートマップだけでは解決できないLPOの壁
ヒートマップは「どこでユーザーが離脱しているのか」「どの部分に注目しているのか」を可視化する、非常に便利なツールです。ですが――ヒートマップを眺めて「何か分かるかも」とアドリブ的に分析しても、大きな成果は得られません。
本当にLPOで成果を出すには、「仮説→実行→検証」のプロセスが必要です。
ヒートマップは“仮説を検証するツール”と位置づける
LPOは「なんとなくで変える」ものではありません。
- 「この見出しでは訴求力が弱いのではないか?」
- 「CTAの位置が下すぎて、目に入りづらいのでは?」
- 「このセクションの内容は読まれずに飛ばされているのでは?」
こうした具体的な仮説を立てた上で、ページの修正を行い、その仮説が正しかったかどうかをヒートマップで検証する。
これが、本来あるべきLPOの取り組み方です。
「なぜそうなっているか?」を仮説から解く
ヒートマップが教えてくれるのは「何が起きているか(現象)」であり、「なぜ起きているか(原因)」ではありません。
たとえば、ファーストビューの離脱率が高い場合でも、
- 情報が不足しているのか?
- インパクトが弱いのか?
- ターゲットとズレているのか?
といった「理由」は、仮説を立てて深掘りする必要があります。
ユーザー行動の裏にある“感情”を読み解く力が必要
- 本当に知りたい情報が載っていない
- 信頼できると感じられない
- 期待していた内容と違った
こうした「感情や期待とのギャップ」は、ヒートマップだけでは見えません。
ヒートマップを最大限に活かすには、ユーザーの文脈を想像し、仮説を立てて、それを検証する視点が不可欠です。
ヒートマップツールの選び方と比較
ヒートマップツールにはさまざまな種類がありますが、基本的な機能に大きな差はありません。重要なのは、「自分たちのLPO(ランディングページ最適化)の目的に合っているかどうか」です。
たとえば──
- ユーザーがどこで離脱しているかを可視化したいだけなら、無料ツールで十分
- 個別のセッション行動まで深掘りしたいなら、セッションリプレイ機能付きが便利
- チームで活用するなら、UIのわかりやすさや共有機能も重要
以下に代表的なヒートマップツールを比較表にまとめました。
ツール名 | 主な特徴 | メリット | デメリット |
Mouseflow | ヒートマップ+セッションリプレイが強力。日本語UI対応。 | ・訪問者の行動が動画で見られる
・コンバージョンファネル分析も可能 |
・設定がやや複雑
・価格がやや高め |
User Heat | 無料で使える国産ヒートマップツール。導入サイト数も多い。 | ・日本語UIで使いやすい
・自動でページごとに解析データが作成される |
・セッションリプレイ機能がない
・ヒートマップの種類が限られる |
Clarity(Microsoft) | Microsoft提供の無料ツール。ヒートマップ+セッションリプレイ対応。 | ・完全無料で利用可能
・ヒートマップ+セッションリプレイ ・導入も簡単 |
・リアルタイム性にやや欠ける
・サポートは英語中心 |
結論:高機能である必要はない
ヒートマップツールにおいては、「高度な分析ができるか」よりも「LPOの仮説検証に必要な情報が手に入るか」が重要です。あれこれ機能を求めるよりも、気軽に導入し、実際のユーザー行動に基づいて改善PDCAを回すことが成果への近道です。
テマヒマでは「仮説 × ヒートマップ × 改善実行」で成果を出す
ヒートマップを活用したLPOでは、「現象」を見たあとに慌てて対処するのではなく、あらかじめ立てた仮説がどうだったのか?を確認するための検証ツールとして使うのが、本質的な改善につながります。
私たちテマヒマは、そうした仮説設計からお手伝いし、成果につながる改善アクションを一緒に考えていきます。
「分析」に時間をかけすぎて、改善が止まっていませんか?
ヒートマップでの仮説検証は非常に有効な手段ですが、完璧な分析にこだわるあまり、PDCAが回らなくなるケースも多く見られます。
特に、
- ヒートマップのデータをどう読めばいいか分からない
- 分析結果に対する具体的な改善案が出せない
- ABテストがなかなか走らない
といった状況に陥ると、本来の目的である「成果を出す」ことから遠ざかってしまいます。
「とにかく成果を出す」ことを最優先したい方へ
── それなら まるなげLPO という選択肢があります
テマヒマが提供する【まるなげLPO】は、あえてヒートマップなどの深い分析を使わず、
ABテストとCVRデータだけで“高速PDCA”を回すLPOサービスです。
なぜなら、多くの企業にとって本当に必要なのは
「詳細な分析」ではなく、“勝ちパターンのファーストビューを見つけること”だからです。
- 時間をかけず、すぐにCVR改善を始めたい
- 専門的なツール分析に頼らず、実績ベースで改善してほしい
- 社内で動かすリソースが足りない
という方には、まさに最適なサービスです。