事業を営む上で、商品の値付けはどんな企業でも悩むポイントですよね。
今売っている商品の価格はどのようにして決めましたか?
おそらく、市場にある似たような商品の価格を参考にして決めたと思います。
スーパーで売られる商品なら同じ棚に並ぶ商品の価格。
業務管理ツールならweb検索で上位表示される商品の価格。
飲食店なら同じ業態や近隣の店舗で提供される商品の価格。
いわゆる相場というやつです。
確かに同じものを買うなら同じ価格か、それよりも安い価格で買いたいと消費者は思います。
ですが、最初から価格を競合商品と合わせにいくことは、自らの商品を他と同じようなものと自ら定義しているようなものです。
消費者は値札の数字を見て高い安いを判断しているわけではありません。
その商品から得られるベネフィットに対する期待よりもお買い得かどうかを基準に、高い安いを決めています。
つまり、その商品に価値があるかどうかで判断しているということです。
例えば、ヘアカットで考えてみましょう。
1万円のカットでも自分にとって価値があると感じれば、高いとは感じません。
ですが、自分にとって価値があると感じなければ千円でも高いと感じます。(僕は自分でバリカンでカットしてるので、千円でも高いと感じます)
同じカットという商品で、髪型が変わるというベネフィットがあったとしても、千円カットには絶対に行かない人たちは多いです。
「●●さんにカットしてもらいたい」「このお店でカットした事実が欲しい」そういう人たちは1万円のカットでも喜んで支払います。
そして、1万円を支払った痛みよりも多くの満足を得ています。
このように値札についている数字で値付けを考えるのではなく、顧客に提供している価値で値付けを考えるようにしてください。
もちろんマスに対して売る商品の場合は、相場価格に合わせる必要があります。
ですが、99%の商品はマスに売る必要のない商品です。
他の同ジャンルの商品よりもお買い得だと感じてもらう価値づくりができれば、価格競争という泥沼と関わることなく、相場よりも高い価格でも買ってもらえる商品にできます。
そのために、マーケティングが存在しています。
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