射倖心ビジネス

ローソンが店内にクレーンゲームを設置していくことを発表してます。

訪日観光客に人気で、店舗誘引に効果ありとみてるようです。

日本アミューズメント産業協会の調査によると、クレーンゲームは、アミューズメント施設の総売り上げの半分以上を占める人気ジャンルです。

最近GiGOというゲーセンが至る所で増えているのをご存じですか?

セガのゲーセン事業を買収してV字回復させているGENDA GiGO Entertainmentが、いろんなゲームセンター事業を買収して「GiGO」として展開しています。

同社の売上高は約500億円あり、前期比15%以上の増加となっています。経常利益も50億近い額となっています(2024年1月)

この成長を支えているのがクレーンゲームです。

クレーンゲームはどのゲームセンターでも1Fに設置され、顧客の呼水となっています。

ゲームセンターでも大きな面積を使い、ガチャと同様に人気のエンタメとなっています。

クレーンゲームが人気な理由は「射倖心」です。

射倖心とは、まぐれ当たりによる利益を願う気持ちのことです。

クレーンゲームはボタンを押すという簡単な操作で、商品をGETできるかもしれないという気持ちにさせます。

しかも、100円や200円のお金で、店で買えば数千円はするだろうぬいぐるみなどを手に入れられるかもしれない、という欲を掻き立てます。

うちの奥様もはまっています。

いつも1万円近くクレーンゲームに溶かしてます。。

取れそうで取れないアイテムをとれた時の脳汁ブシャーッの感覚を味わうと、抜け出せなくなります。

最近のクレーンゲームをやったことがある人ならわかると思いますが、テクニックはほぼ役に立たない仕様になっています。

基本的にはクレーンの握力が弱く設定されていて、確率で握力が強くなり、アイテムをしっかりと掴めるような仕様になっています。

本来ゲームはスキルによって攻略できるエンタメです。

ですが、クレーンゲームは全くのギャンブルになってしまっています。

ギャンブルは基本的に運ゲーです。

麻雀などスキル要素の大きいギャンブルもありますが、パチンコは台の確率によって勝ち負けが決まるので、よりギャンブル要素の高いギャンブルだと言えます。

その昔、パチンコメーカーがTVCMを出稿できていた時代がありました。

当時、僕はTV担当だったのでTV局と出稿に関するやりとりをしていたのですが、CMの考査でよく「射倖心を煽ってはいけない」という指摘を受けていました。

射倖心が顧客を惹きつける最大の訴求なのに、広告でそれを制限されているので、当たり障りのない広告になってしまっていました。

その制限の中で、いかに射倖心を煽るクリエイティブにできるかが腕の見せ所だったりはしたのですがw

多くの人にとって、小さな投資で大きな利益を得られた時、その経験は忘れ難いものになります。

なので、商品の購入体験にギャンブル要素を組み込めないかを考えてみるのも良いと思います。

ガチャによってレアキャラクターをGETできるソシャゲはまさにギャンブルビジネスですが、プロ野球チップスやビックリマンチョコなどのお菓子も、射倖心を利用した商品だと捉えられます。

顧客が労せず利を得られる、それが確率によって決まる要素を組み込めないか考えてみてください。

ーマーケティングは一日にして成らずー

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