マーケティング勝利の方程式

仕事でよく代々木へ行きます。

駅前に三菱東京UFJ銀銀行のATM店舗があります。よくある2,3坪のスペースにATMが数台設置されているやつです。そこのATMはお昼前後にはいつも人が列をなしています。店舗前の道路には5,6名が待機している状態。

でも実は、道路を渡った反対側にも三菱東京UFJ銀行のATMコーナーがあります。

そこは通常の店舗っぽい形ではなく、ビルの中に簡易的に設置されている形のものです。一見わかりづらいのですが、道路に面したところには看板も出ているので、見つけられないことはありません。

そこに人が並んでいるのは見たことがありません。


いつも並んでいるATM店舗との距離は100mほどです。道路を渡れば並ばずに使えるのにあまり利用されていません。駅から近いATM店舗に並んでいる人たちもおそらく、そのATMコーナーの存在は知っていると思います。でも、自分の職場の方面に近い、駅の出口から近い、という理由から、その列をなしているATM店舗に並んでいるのだと思います。

僕は並ぶことが嫌いです。どうしても今すぐ必要な場合は仕方なく並ぶこともありますが、できるだけそういう切迫した状況にならないように心がけています。

もし代々木で急遽お金が必要になった場合は、駅を出て目の前の信号を渡ったところにある距離は近いけど、お金を下ろすまでに時間のかかるATM店舗ではなく、出口から左前対角に信号を渡り、距離は多少あるけどすぐに利用できるATMコーナーを利用します。その距離の差はせいぜい100m程度です。

誰もが「早くお金を下ろす」という目的を果たしたいと思っていると思います。でも、それを「距離」という観点でしか考えられていないから、近い場所にあるATM店舗に並ぶのだと思います。もっとも大切なのは「時間」です、「距離」も時間を短縮するための要素でしかありません。

並ぶということは、前の人によって自分の目的を果たせる時間が決まります。想像以上に待たなければならない場合もあります。


「距離」は自分によって短くすることができます。早く歩くなり、走るなりすれば、駅の出口から普通に歩いて近い方のATM店舗へ行く人よりも早くATMにたどり着けます。

優位性ではなく独自性

ビジネスにおいても、どれだけ自分の影響のみで事を進められる状況を作れるかが大切だと思います。競合を意識することも大切です。でも同じ土俵で競合と戦うのではなく、大切にすべき顧客との関係を創るために何が最適か?を考えることが大切です。


多少遠回りしたとしても、コストが掛かったとしても、競合の影響を受けずに自分たちが主導していける有効な手立ては無いか?を考えることが大切です。


横並びで他と同じことをする安心感、他よりも良くするという単純な優位性を追い求める安心感があることはわかります。でも「同じようなもの」として認識された時点で、価格競争に追い込まれることが確定します。

視点を変え、視座を高め、人生における時間と同様に大切な、ビジネスにおける顧客を得るための最良の方法を探してください。

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