発見!アイデア媒体

歩道にある駐輪場に、広告付きの自転車が駐車されていました。

公道に勝手に広告物を設置するのは違法です。許可が必要になります。

ですがこの方法なら自転車を駐輪してるだけなので、許可は要りません。

人が往来する場所でちょうど良い角度で広告を見せられています。

自作OOH媒体と言ったところですね。

とはいえ効果は微妙だと思います。

僕のように広告好きな人間しか反応しないからです。

あとはこの道を往来する人が、この広告のターゲットかどうか分からないからです。

広告の価値をリーチ力にあるという考え方をしていると、こういう広告に効果があると勘違いしてしまいます。

僕もその昔、TVやOOHなどマスに向けた広告をたくさんプランニングしてきました。

その時の重要指標がリーチでした。

安く、多くの人に広告を露出させることが正義でした。

なぜなら、効果を測るという行為そのものが存在しなかったからです。

実際には検証のためのリサーチを行うこともありましたが、それも意味があるものだとは言えません。

交通広告などはどれだけの人が利用するか?を元にリーチを推定しています。

ですが、その場にいる人全員がその広告を見るわけではないですよね。

ましてや、視界に入ったとしても、その広告にどれだけの人が興味を持ったかどうかを知る術もありません。

ここ10年は、反応と成果にこだわる通販事業のマーケティングを中心にやってきているので、ターゲティングもできない、効果も把握できないこのような媒体に対して、とても懐疑的です。

この駐輪場を横切る人の中で、どれだけの人がこの自販機を設置できる土地を持っている人なのか?

それが分からないうちは、数打ちゃ当たるという雑な広告でしかありません。

この商品の場合はターゲットが明確に決まっているので、自販機設置できそうな場所に直接チラシを投函するなどの方が効果的です。

もしこの駐輪場広告が、この駐輪場の目の前にある建物に向けたピンポイントの広告だったとしたら、超優秀な媒体の使い方だと言えます。天才!

世の中の広告の意図を想像する作業は楽しいですね。
ーマーケティングは一日にして成らずー

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平岡 大輔

株式会社テマヒマ 代表取締役/マーケティング歴20年/事業成長に悩む企業のweb集客ROI改善を支援/売れるLP改善を得意とし、大手から中小企業まで100本以上のLPを改善/著書『売れるランディングページ改善の法則(技術評論社)』

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