マーケターが身につけるべきはクリエイティブ力

  1. コラム

広告の役割は、見込み客の注意を引き、そのあとに控えている顧客化へのプロセスへと導くことです。

多くのマーケティング担当者は、世の中にある”広告と認識している表現物”を見て、「自分にはあんな発想できない。」と感じて、それをプロの仕事だと思い込んでいます。

広告会社に勤めていた頃の僕もそう思っていました。

コピーを考えるのはコピーライターという専門家の仕事、デザインを考えるのはデザイナーという専門家の仕事、それらのプロを束ねてアイデアを形にしていくのがアートディレクターやクリエイティブディレクターと呼ばれる専門家の仕事だと。

でも、ベンチャー企業で働いた時にその考えが変わりました。

中小企業が作るクリエイティブの役割

僕は入社直後にクリエイティブ事業部を創り運営するミッションを与えられ、これまでやったことのないクリエイティブディレクションに携わることになります。

クリエイティブとは何か、デザインとは何か、webサイトはどう作り運用するのかなど、インプットしながら目の前の業務でアウトプットをしていました。

それまでとはビジネスに対するカルチャーが全然違っていたので戸惑いがありました。広告会社時代の規模から考えると小さな仕事ばかりだったので、プロのコピーライターやデザイナーに頼めるわけもありません。なので、コピーは自分で作るし、デザイン案も自分で作らざるを得ない状況に、「クリエイターでもない自分(=素人)が作るクリエイティブでいいのだろうか?」と最初は思っていました。

でも、自分の作った成果物でクライアントを満足させられるということを知り、考え方が変わりました。制作物を作る目的が見た目の良いもの、秀逸なコピーが凝縮されたものではなく、顧客化につなげるための鎖の1つとしての役割を果たすことだと気づきました。多くの中小企業が作るべき広告表現は、日常生活を送っている間に目にする大手企業のものとは別物です。

プロじゃなくてもいい理由

そこから人の注意を引き、行動を促すための表現について研究を始めました。マーケティングを知れば知るほど、クリエイティブの重要性を感じています。なので、今ではマーケターこそクリエイティブに取り組むべきだと思っています。

もちろん、凡人では思いつかない発想や表現法によって、より良いクリエイティブを作るにはプロの助けが必要です。でも、多くのマーケターが直面している日々の業務においては、大企業がやるような広告表現を用いたプロモーションは登場しません。

中小企業が取り組むべき広告は、顕在化した見込客を確実に顧客化プロセスへと引き入れる広告です。テスト前提のweb広告やランディングページなどのクリエイティブは、より直線的でシンプルな表現の法が効果的です。

なので、僕と同じようにプロのクリエイターでなくても、集客という目的を果たすためのクリエイティブは十分に作れます。見込客が振り向き、一歩前に進みたくなる表現を考えましょう。

p.s.
ベンチャー企業で働いている時代に、自分にできることから始まるのではなく、仕事を創りそこに自分を合わせていくというビジネスの原則を学んだことが今の自分の礎となっています。

 

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平岡 大輔

プロモーション領域の端から端までを熟知しているバランス型マーケター。
総合広告会社でTVCM中心にマスメディアのプランニングに従事。
web系ベンチャー企業でクリエイティブ事業部の責任者として多数のwebサイト開発に取り組みながら、EC企業のマーケティングコンサルタントとしても活躍。D2C企業の経営に参画し、年間5億円の広告費を使いながら理論と実践のPDCAを回している。マーケティングのプランニングからディレクションまでを得意領域としており、チームビルディング・チームマネジメントにも精通。

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