ニーズとウォンツどっちが大切なの?

  1. コラム

マーケティングを学ぶと必ず登場するワードが「ニーズ」と「ウォンツ」です。

日本語にすると「必要」と「欲求」です。

必要だと感じないと人は手に入れません。痩せる必要が無ければ、ダイエット商品は買いませんよね。

そして、欲しいと思わなければ手に入れません。お腹いっぱいの時にステーキを食べたいと思う人はいませんよね。

これどちらも人が商品を買う理由なのですが、どう違うの?どっちが大切なの?という議論が起こりがちです。

これには明確な答えがあります。

ニーズとウォンツはどっちが大切?

ニーズとウォンツはどちらが大事だと思いますか?

答えは、どちらも大事です。なぜなら、必要だと思わないと買うという行動を取らないからです。そして、必要だと思う根本にあるのが欲しいという感情だからです。

順番としては、まず欲しいと感じ、必要だと思います。そしてそのウォンツとニーズを満たすために商品を買います。

なので、どの地点の見込客へアプローチをするのかによって、ウォンツとニーズのどちらに焦点を当てるのかが変わります。

需要を作る段階であれば、ウォンツへ焦点を当てる必要があります。需要へアプローチする段階であれば、ニーズへ焦点を当てる必要があります。

あえて分けるなら、潜在層に対してはウォンツを意識したコミュニケーション、顕在層に対してはニーズを意識したコミュニケーションを取ります。(実際には明確に線引できるものではないのですが)

ウォンツを意識したコミュニケーションとは

潜在層の意識を振り向かせるためには、感情的ベネフィットを訴求します。感情的ベネフィットとは、顧客の課題が解決できた時に感じるポジティブな感情の変化のことです。

例えば、ダイエットして痩せた自分に自信が持てる、エステでゆったりとした時間を過ごして心が癒やされるなど。

解決したい課題が生まれる理由は、理想的な姿と現在の自分との間にギャップがあるからです。理想的な自分が生まれる理由が根源的欲求です。根源的欲求には9つあります。

  1. 生き残り、長生きしたい
  2. 食べ物、飲み物を味わいたい
  3. 恐怖、痛み、危険から逃れたい
  4. 性的に交わりたい
  5. 快適に暮らしたい
  6. 他人に勝り、後れを取りたくない
  7. 愛する人を気遣い、守りたい
  8. 社会的に認められたい
  9. 人生を楽しみたい

これらを満たせている状態が理想的な自分になります。潜在層へのアプローチはここに焦点を当てて、コミュニケーションを取ります。商品の機能や効果を伝えるのではなく、商品を利用した後の姿を描いたり、その時の感情を言語化してあげたりします。

それによって、自分の欲求の満たし方としてその商品への必要が生まれます。

ニーズを意識したコミュニケーションとは

顕在層の意識を振り向かせるには、機能的ベネフィットを訴求します。機能的ベネフィットとは、商品の機能や仕様によって得られるポジティブな変化のことです。

例えば、5kg痩せる、2時間短縮できる、お腹が膨れる、シミが隠せるなど。感情的ベネフィットとは違い、物質的な変化だと言えます。

ニーズがある人は、自分の求めている解決策がある程度具体的になっている人と言えます。必要を感じている状態なので、何が必要かもわかっているからです。商品の機能や特徴、他社製品との違い、独自のサービスなどを中心に伝えることが効果的になります。

そして、自分の必要を満たせる商品だと分かれば買います。

ニーズとウォンツはどちらも必要

まとめると、どちらかだけでは弱く、どちらも満たすコミュニケーションが大切です。成功したマーケティング事例として、ウォンツを満たせたケースがよく取りあげられます。

見込客自身が気づけていない感情に手を差し伸べて、需要を引き出すことがマーケティングの重要な側面です。市場を創るというアプローチですね。それを実現できた時、マーケティングは成功したと言えます。

需要を創ることは衰退産業や新興産業では必須のアプローチですが、多くの企業の場合、成長市場や成熟市場での市場シェアの取り合いをしている状況だと思うので、ニーズへのアプローチ中心で十分だと思っています。

1企業が十分に収益を上げるために必要な需要が既にその市場にはあるからです。その市場にいる見込客のニーズを理解して、提供価値をそのニーズにフィットさせれば選ばれる商品になります。

そこから頭ひとつ抜け出す、市場をズラして独占市場を創ることを目指しているのであれば、是非ウォンツへのアプローチに注力してください。道は険しいですが、その分その先の開けた土地は開拓者のものとなります。

やっぱりマーケティングはおもしろいですね。

 

 

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平岡 大輔

プロモーション領域の端から端までを熟知しているバランス型マーケター。
総合広告会社でTVCM中心にマスメディアのプランニングに従事。
web系ベンチャー企業でクリエイティブ事業部の責任者として多数のwebサイト開発に取り組みながら、EC企業のマーケティングコンサルタントとしても活躍。D2C企業の経営に参画し、年間5億円の広告費を使いながら理論と実践のPDCAを回している。マーケティングのプランニングからディレクションまでを得意領域としており、チームビルディング・チームマネジメントにも精通。

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