他社の商品よりも劣っていると感じたら…

商品が売れない時、他社の商品よりも劣っていることを理由に挙げることがあると思います。

他社の商品よりも不便だと、それを売るのは厳しいと多くのマーケターが感じます。

築48年、エレベーターなしの5階、駅から遠い高台にある団地。

住居としては不便極まりなく、選ばれない商品の典型です。

ですが、この団地をリノベして人気物件にすることができました。

老朽化した設備を新しくしたとしても、立地の不便さ、階段を昇り降りする不便さは解消されません。

どうしたのかというと、運動することに積極的な人に向けて、具体的には登山家に向けた住居として販売したのです。

この団地の5階の部屋のベランダからは、淡路島や明石海峡大橋などが見える風景がありました。この景色がとても素晴らしかったので、それを売りにすることにしました。

歩くこと、登ることが好きな若い登山家夫婦をターゲットにすることで、求められる商品にすることができました。

商品に感じる価値は人にとって違います。

住居でいえば、駅近く、築浅などが基本的に求められる価値となりますが、その条件に合わない物件だったとしても、その物件の持つマイナスの側面をプラスに転じることができれば売れます。

便利なものを求めるのは前提ですが、不便に対して意味付けすることができれば、それは誰かにとっての価値となります。

もし、他社の商品の方が優れていて、なかなか売れないと悩んでいるなら、その商品が持つ「求められていない特徴」を見つけてみてください。

そして、その特徴を求める人たちを見つけることで、売れる商品に変えることができます。

これがマーケターのやるべきことです。
ーマーケティングは一日にして成らずー

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平岡 大輔

株式会社テマヒマ 代表取締役/マーケティング歴20年/事業成長に悩む企業のweb集客ROI改善を支援/売れるLP改善を得意とし、大手から中小企業まで100本以上のLPを改善/著書『売れるランディングページ改善の法則(技術評論社)』

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