ファミマ成長の裏にある代理店の活用法とは?

ここ最近ファミマが伸びてます。

2023年度上期の営業利益は517億円で、前年同期比約33%の大幅な増益になっています。

この理由にはいろいろありますが、代理店との関わり方を変えたことに注目が集まっています。

CMOの足立さんが就任以降、大きく2つの体制変更が行われました。

1つは、他者とのタイアップに関して代理店に依存するのではなく、自社でアライアンス部門を作り、IPホルダーと直接交渉する体制にしました。

これにより、独自のコラボ企画を進めることができるようになり、最近では任天堂とのコラボまで行えるようになっています。

利点として、他社が扱えないキャラクターとのコラボが行えることや、直接やりとりできることで、交渉の幅が広がるという点が挙げられます。

代理店を通していると、ブラックボックスになりがちで、かつ暴利を貪られることにも繋がるので、コラボ企画におけるコスパがかなり良くなったと言えます。

もう1つは、代理店を競合する存在ではなく、協業する存在にする体制の確立です。

キャンペーン毎に競合コンペを行い、予算と企画で判断するやり方から、商品毎に代理店を指定してチームとしてPDCAを回せる体制にしました。

競合コンペは本当にやめた方が良いです。僕も参加する側、選ぶ側どちらも経験してきていますが、労多く実りなしです。

実行までに時間がかかるし、都度代理店が変わる可能性があるため、過去の流れを組めずに、毎回ぶつ切りの施策実行になりがちです。

商品毎の指定代理店制にすることで、PDCAを回しやすくなり、チームとしての知見も溜まりやすくなります。

またファミマでは、企画・販促・メディアを分割してそれぞれに代理店を担当させることで、代理店間が協力して、1つのキャンペーンを成功へ導く体制を築いています。

通常は、代理店が窓口で、その下に企画会社・販促会社・メディア会社がぶら下がる形でのチーム編成ですが、まとめ役としての代理店をすっ飛ばすことで、コスパの良いチーム編成にしたということです。

これによってパートナーに対してもお互いに刺激し合う関係、ファミマの案件へのモチベーションアップ、代理店としてのスキルアップの機会を提供しています。

僕もコンサルをする時は、代理店さん同士の垣根を取り払うようにしています。あと、窓口だけの役割の代理店は排除する方向でチーム再編をします。

同じことを別の代理店に説明する工数を減らせるので効率的だし、マーケティングの施策自体は全て連動しているので、全員が同じ情報を共有しながら進められる方が効果的だからです。

全員が当事者意識を持てるので、仕事を効果的・効率的に進めやすくなります。

多くの企業が代理店との付き合い方をうまくやれていません。

そのせいで、効果的ではない施策にお金を使ってしまっていたり、適切ではない相手をパートナーにしてしまっていたりします。

自社がどんなパートナー体制でマーケティングしているのかを、一度調べてみてください。

改善できることがきっと見つかります。

p.s.
代理店をうまく活用して事業を成長させる方法についても、また改めてシェアしますね。
ーマーケティングは一日にして成らずー

良かったら気軽にシェアお願いします↓

コメント

この記事へのコメントはありません。

人気の記事

  1. 1

    広告は何のためにやるのか?

  2. 2

    AIDMAの法則より大事なこと|実践で使える顧客の購買行動モデル

  3. 3

    高い買い物をした時の行動心理

  4. 4

    売れる値付けの考え方とは?

  5. 5

    商品とサービス以外が提供する価値とは?

カテゴリー

関連記事