価格設定で密を回避した事例

  1. 事例

ダイナミックプライシングをご存知ですか?

航空券やホテルなどで取り入れられている価格設定のやり方で、混む時期の価格を高く設定する方法です。それによって、需要と供給のバランスを保つことができます。連休時期などは高く、平日などは安くすることで、連休時期に受け止めきれない需要を、他の日に分散させる効果があります。

飛行機は座席、ホテルは部屋と、供給できる量が決まっています。使っても使ってなくてもかかるコストが同じなので、稼働させないともったいないビジネスです。(場合によっては赤字になります)

なので、稼働率を上げるためにダイナミックプライシングが取り入れられています。最近ではエンタメ業界でも進んでいく流れがありますが、これを飲食業界で取り入れたお店が話題になっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新型コロナ対策として、入店時間を分散させるために考えられた策ですが、これによってこのお店に来たがる人が増えるかもしれないことを考えると、価格を変えただけでマーケティングできるかもしれない事例だと言えます。

お昼を遅めにとっている人にとっては、1500円で売られている商品が800円で買えるなら欲しいと感じますよね。なんとなく12時台に食事をしている人も多いと思います。適宜、食事を取れるスタイルの会社も増えてきていると思うので、そういう会社で働いている人にとっては魅力的な提案だと思います。

逆に昼休憩の時間が決められていて、12時台に利用しなければいけない人からしたら割高感があるので、足が遠のくと思います。それでも、その時間に食べたいは多少いると思うので、客数は減っても蜜を避けるためには、そういう人に選んでもらえれば良いという覚悟の表れだと感じます。

価格設定の考え方

どんなビジネスにもこの価格設定の考え方は使えると思います。この定食屋さんは時間帯という軸と価格を掛け合わせました。在庫一掃セールは一般的かと思いますが、これは在庫を軸に価格と掛け合わせた考え方です。あとは、美容師さんもランクによってカットの料金が変わります。これはスキルを軸に価格と掛け合わせた価格の決め方です。

顧客は、商品に感じる価値よりも、それを手に入れるための負担が小さくなれば買おうと思います。売れない商品は、顧客が感じる価値(顧客価値)と顧客が感じる負担(顧客コスト)とのバランスが、「顧客価値<顧客コスト」になっています。

売れる商品にするためには、顧客が感じる負担を下げることで、相対的な顧客価値を高めて「顧客価値>顧客コスト」の関係にすることが大切です。

価格はいじりやすいですが、単純な値引きはただの利益の吐き出しになってしまいます。価格競争に巻き込まれてしまう可能性も高くなります。

なので、時間帯、シーズンなどその他の要因に応じた理由のある値付けをすることで、本来の価格は維持しつつ、利用できる人の数を最大化していくことを目指すというやり方も考えてみてはいかがでしたでしょうか。

 

 

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平岡 大輔

プロモーション領域の端から端までを熟知しているバランス型マーケター。
総合広告会社でTVCM中心にマスメディアのプランニングに従事。
web系ベンチャー企業でクリエイティブ事業部の責任者として多数のwebサイト開発に取り組みながら、EC企業のマーケティングコンサルタントとしても活躍。D2C企業の経営に参画し、年間5億円の広告費を使いながら理論と実践のPDCAを回している。マーケティングのプランニングからディレクションまでを得意領域としており、チームビルディング・チームマネジメントにも精通。

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