流行るサービス

  1. 事例

注目したいサービスがリリースされました。「LIVE3S」。都内のクラブに行き放題になるサービスです。


ユーザーは月額3、900円を課金することで、いつでも何回でもクラブに無料で入場できるという仕組みです。

店舗側が集客の弱いイベントの情報をアプリを経由してユーザーに流し、ユーザーはその情報を元に今夜遊びに行くクラブを決めます。店舗についたらアプリを軌道してチェックインすることで、電子チケットが発行されます。それを入場時に見せることで無料入場できる、という流れです。

クラブへ遊びに行くとき、入場で数千円かかり、ドリンクなども含めると1回でそれなりのお金を使うことになります。

なので、クラブ好きの人はDJと仲良くなり、ディスカウントやゲストの枠を取ってもらっています。自然とクラブを選ぶ基準が”知っているDJが出ているイベント”になります。もちろん好きな有名DJが出演するイベント目掛けて遊びに行く人たちもいます。

でも、月に何回もクラブに行く人の多くは、特定のDJ(連絡を取り合える関係)が出るからであったり、もしくは毎週末行くクラブが決まっているという人たちです(主にナンパ目的はこの人たち)。

そうすると、知り合いのイベントや、決まった店舗にしかいかない状況が生まれるので、なかなかクラブ業界全体としての活性化に繋がっていない状況があります。

業界が抱えているこの課題を解決するのがこの「LIVE3S」だと感じました。店舗側は無料で利用できるので、参加しない理由がありません。参加店舗が増えれば、ユーザーは選択の幅が広がるので利便性が向上します。

ユーザーは今まで行ったことのないクラブにも気軽にいけるようになり、新たなお店との出会い、新たなDJとの出会いがそこに生まれます。

行き放題にすることで、行く頻度も増えると思います。それによりクラブがもっと気軽に、よりその日のノリで行ける場所になります。ユーザーから課金することで事業は安定するので、モデルとしてとてもきれいだと思いました。


もうひとつ賢いなと思ったのは、月額課金のmonthlyプラン以外にweeklyプランも用意されているところです。週額2900円なので「月額プランだけでいいんじゃないの?」と不思議に思ったのですが、海外からの観光客をターゲットとした商品と知り、納得させられました。

渋谷や六本木の夜なんて外国の方たちがどこのクラブにいってもいるような状況です。クラブが文化として日本より定着している海外の人たちが数日間ステイする時、クラブに行き放題のサービスがあれば、使わない理由がありませんよね。

市場を抱き込むか、市場をつくるか

課題だと思うのは、市場規模です。毎週末クラブにいくような人たち、行きたいと思っている人たちがどれくらいいるのか?というところです。

ただ運営側としては、より盛り上げていくための起爆剤としてこのサービスを投入しているので、それは織り込み済みだと思います。むしろ市場を作っていく先を見据えているので期待が高まります。

市場があり、必要性や欲求があるから、そこへ向けて利便性を商品という形で提供するのが商売の基本です。

ただ、これまでそこに無いものを生み出すことが、事業として価値があることだと僕は思っています。活用できていないものを活用できる仕組みをつくる、気づいていないことを気づかせるきっかけを与えるなど。

今の日本では、必要性を満たすものは溢れています。欲求を満たせる商品も溢れています。もちろんそれらを満たしてあげることは価値のあることです。でも、個人的には「そうきたか!確かにそれはアリ!」と思わせるような事業を展開したいなと思って会社を運営しています。

モヤモヤとした構想はいくつかあるので、ひとつずつ形にしていければと思います。

p.s.
どんな会社が運営してるのか調べてみたところ、元々エンタメ情報を提供し、そこで手に入れられるクーポンを動機づけに集客しているメディア会社さんのようです。

エンタメをもっと盛り上げたいという自分たちの思いを形にしてきていて、今回の「LIVE3S」に至っているので、今後が楽しみだと感じています。

いい感じの会社だなという印象を受けました。そしてなんとオフィスが目と鼻の先でした。


p.s.
10年前にこのサービスがあったら即課金していたと思います。最近はごくたまにお誘いに乗るくらいですが、このサービスが僕のクラブ熱を再発させるきっかけになる日も近いかもしれません。

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平岡 大輔

プロモーション領域の端から端までを熟知しているバランス型マーケター。
総合広告会社でTVCM中心にマスメディアのプランニングに従事。
web系ベンチャー企業でクリエイティブ事業部の責任者として多数のwebサイト開発に取り組みながら、EC企業のマーケティングコンサルタントとしても活躍。D2C企業の経営に参画し、年間5億円の広告費を使いながら理論と実践のPDCAを回している。マーケティングのプランニングからディレクションまでを得意領域としており、チームビルディング・チームマネジメントにも精通。

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