Youtuberの独立から見るマーケティングチームのあり方

  1. コラム

有名Youtuberの多くは事務所に所属しています。収録や編集のサポート、企業案件の調整などを行う代わりに、チャンネルからの広告収入の20%程度をもらうという契約になっています。

有名Youtuberが所属する事務所に所属することがステータスのように感じるYoutuberも少なくはなく、事務所に入って一人前と思われている状況で、事務所を辞めるYoutuberが出てきています。

木下ゆうか、ヒカル、ラファエル、すしらーめん<りく>、ヴァンゆん、関根りさ、禁断ボーイズ、スカイピースなど、100万人以上のチャンネル登録者がいる大物Youtuberが独立していっていることで、業界内での新たな動きとして注目されています。

大物Youtuberが独立していく理由

理由は簡単です。事務所がただの中抜業者になってしまっているからです。Youtuberも事務所も広告収入が収益の柱です。企業案件やグッズやイベントなどのビジネスもありますが、売上のシェアは大きくないようです。

なので、YoutuberとしてもYoutubeチャンネルの収益が大きくなればなるほど、事務所へ持っていかれる取り分が大きくなります。1億あれば、2,000万円が事務所へ入るという状況です。(実際には配分変えたりしてるとは思いますが)

Youtuberの人気は事務所の功績というよりは、Youtuber自身の功績によるところが大きいです。なので、事務所に払う報酬が無駄だと感じるのは理解できますよね。街でスカウトした少女を女優に育て上げる芸能事務所とは違って、すでに個人の力でコンテンツを生み出しているクリエイターたちなので、事務所に育ててもらったわけではないからです。

2,000万円あれば人を雇ったり、独自にアウトソーシングして事務所が担っている機能を手に入れてお釣りがきます。安定的な収入があり、より自分の力で伸ばしていけると感じれば、頼りにならない、搾取されているだけの事務所に留まる理由がありませんよね。

マーケティング施策業務での独立の流れ

web広告運用やweb制作などの仕事でも、同様のことが昔から起こっています。会社というのは本来、仕組み化されたビジネスモデルを稼働させるための機能として人員を雇って配置しています。

仕組みというのは誰がやっても同じ結果を生み出せるものです。つまり、それを動かす人の換えがきくのが仕組みです。そのため、社員は会社に依存し、会社は社員に給料を支払います。

でも、マーケティング施策業務(特にweb施策)に関しては、属人的な要素の大きい仕事のため、会社の機能が発揮しづらい業態だと言えます。

web広告を運用するのは人です。web制作をするのも人です。仕事を動かす仕組みはあるものの、実際に手を動かして成果を出すのは人の手であり、結果を左右するのもその人次第なところが大きいためです。

Youtuberと同じ状況ですね。ビジネスにおいて、会社の仕組みではなく、実際にその業務にあたる人のスキルが提供価値の源泉になっている状況です。事務所でもなく、会社でもなく。

もちろん、広告運用会社や制作会社の場合は、会社の看板や実績によって仕事が発生していることも多いので、出した成果がすべて実務者のものではありません。でも、大部分は実際に実務にあたる人による成果なので、独立する人が多い業界だと言えます。

マーケティングチームを担う存在

自分自身の運用スキルや制作スキルで、お金をもらえるほどの価値提供ができると思った人は、独立しています。

僕もパートナーとして仕事をしている人たちの多くは、そういう人たちです。会社の仕組みがあるから仕事ができるのではなく、自分のスキルを価値に変えて報酬をもらえると思った人と仕事をしています。

こういう人たちはスキルがあり、行動力があり、案件へのコミット力があり、理解がある方たちです。なので、スキルがあり独立した人たちとのプロジェクトを企業にも進めています。

フリーランスの起用を進めて成果を出している企業も増えているようですが、まだまだうまく活用できていない企業の方が多いと感じています。道具は揃っていても、その使い方を知らなければ成果は手に入りません。

馴染みのある石槍をひたすら使うのか、磨き上げられた刀の使い方を覚えるのか、その岐路に立たされています。

 

 

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平岡 大輔

プロモーション領域の端から端までを熟知しているバランス型マーケター。
総合広告会社でTVCM中心にマスメディアのプランニングに従事。
web系ベンチャー企業でクリエイティブ事業部の責任者として多数のwebサイト開発に取り組みながら、EC企業のマーケティングコンサルタントとしても活躍。D2C企業の経営に参画し、年間5億円の広告費を使いながら理論と実践のPDCAを回している。マーケティングのプランニングからディレクションまでを得意領域としており、チームビルディング・チームマネジメントにも精通。

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