ABテストの極意

ABテストは改善のための王道です。

ABテストとは、2つの異なるパターンを同時に運用して、どちらの方がより良い結果を出せるパターンかを検証する方法です。

良いパターンに対して、次のテストパターンを用意してテストすることで、どんどんと製菓改善をしていけるというメリットがあります。

ABテストの運用方法は広まっていますが、うまく活用できていない企業は多いです。

何回かテストしてやらなくなる企業…

やってもやっても大した改善に繋げられていない企業…

改善できても何がよかったのか要因を把握できていない企業…

これらの状況に陥るのは、ABテストのやり方が悪いからです。

絶対にやってはいけないABテストのやり方

ABテストを活用するために、絶対にやってはいけないことがあります。

それは、複数の違いを同時にテストすることです。

例えば、売り方のテストをする時、訴求も価格も違うパターン同士をテストするような感じです。

Aパターンは、機能特徴を訴求して30%OFFになるキャンペーン
Bパターンは、メリットを訴求して20%OFFになるキャンペーン

という具合に。

Aパターンが勝利した場合、機能特徴が効果的だったのか、キャンペーンが効果的だったのかがわからなくなります。

なので、テストする要素は1つにすることが大切です。

そうすることで、何が良い結果に繋がった要因なのかがわかりやすくなります。

ABテストの3つの極意

ABテストには3つの極意があります。

①大きなテストから始める
②打ち手のパターン数が多い
③結果が出る前に次のテストの準備ができている

この3つに取り組めていれば、

何回かテストしたけどやめてしまった…

やってもやっても大した改善に繋げられていない…

改善できても何がよかったのか要因がわからない…

ということは無くなります。

この3つの極意に取り組むことで、

・顧客が増えます

・獲得単価が下がります

・集客のための投資が増やせます

・利益が増え続けます

・月末に頭を悩ますことが無くなります

ABテストの極意1 大きなテストから始める

まず1つ目は、大きなテストから始めることです。
ABテストには、大きなテストと小さなテストがあります。
大きなテストとは、ターゲットを変えたり、訴求を変えたりするテストのことです。
そのアイデアやクリエイティブに触れた人が、「こっちとこっちは違うことを伝えている」と感じるような内容です。
小さなテストとは、ターゲットや訴求は同じで、表現の方法や見せ方を変えるテストのことです。
ビジュアルが違う、コピーが違う、色が違う、動きが違う、大きさが違う、形が違うなどです。
広告代理店にABテストを依頼していると、後者の小さなテストをやっていることが多いです。
もちろん小さなテストでも結果に差がつくので、効果的ではありますが、そもそも伝えている内容は変わらないので、大きな結果の違いには繋がりにくいと言えます。
例えるなら小さなテストは店頭で呼び込みをしていて、「安いよー!」と言うか、「50%OFFです!」と言うか、「半額です!」と言うかの違いだったり、小さな声で言うか、大きな声で言うかだったり、高い声で言うか、低い声で言うかだったりを変えているようなものです。
これは、「安い」と言うことを別の表現で伝えたり、声の届き方を変えていたりするテストなので、安いことに興味がなければ反応してもらえません。
安いことに反応しない大多数の人には、一生響かない呼び込みになります。
なので、より多くの顧客に反応してもらうためには、そもそも伝える相手を変えたり、伝える内容を変えたりする大きなテストが大事になります。
今やっているABテストは、大きなテストですか?小さなテストですか?

ABテストの極意2 打ち手のパターン数を増やす

2つ目は、打ち手のパターン数を増やすことです。
例えば、広告のコピーやビジュアルを変えたクリエイティブテストだけをやってしまっていると、改善の幅が狭まります。
静止画だけではなく動画を使うとか、サイズに合わせたクリエイティブを用意するとか、打ち手のパターンを増やすことが大切です。
また、ABテストをやり始めると、徐々にPDCAの回転数が落ちてきます。
1ヶ月に1回しかパターンを入れ替えないのと、1週間に1回パターンを入れ替えているABテストでは、どちらの方が改善すると思いますか?
打席に立てるチャンスが多いほど、ヒットを打てる可能性は高まります。
ABテストも同じで、多くのパターンをテストした方が、改善の可能性は高まります。
なので、できるだけ多くのテストパターンを実行することが大切です。
いろんなターゲットに向けて、いろんな訴求軸を掛け合わせて、いろんな表現で打ち手のパターンを増やしてみてください。

ABテストの極意3 結果が出る前にテストの準備ができている

3つ目は、結果が出る前にテストの準備ができていることです。
ABテストで改善できるかどうかは、より多くのテストができるかどうかで決まります。
10回打席に立つのと、100回打席に立つのでは、打てるヒットの数は違います。
PDCAサイクルを回せていないABテストは、テスト結果が出てから、次の打ち手を考えています。
結果を見て、Aパターンの方が良かった。
では、次のCパターンはどうしよう?
あれやこれやうんぬんかんぬん…
よし、Cパターンはこれでいこう!
Cパターン作成中…
よし、テスト開始!
これでは、テストできていない時間が生まれてしまいます。
常にテストしている状況を作ることで、改善の機会を最大化する必要があります。
そのために、ある程度のテストパターンを事前に用意しておくことが大事になります。
テストパターンを作る段階では、あくまで仮説に過ぎません。
考えうるターゲット、訴求軸、メッセージ、イメージ、フォーマットなどで、出せる限りのパターンを先に作っておきます。
結果を見て、次のパターンを順次使うようにすれば、テストの手が止まることはありません。
ある程度テストした結果、効果的なパターンの傾向が見えてきたら、改めてそれを元に次のパターンを検討していくようにします。
そうすることで、成果を改善する機会を最大化できます。
商品のテスト、パッケージのテスト、オファーのテストなどは、そこまでパターンを出せるものではないですが、広告のクリエイティブ、コンテンツ、接客時のトークスクリプトなどは、いくらでもパターンを出せるので、やってみてください。
ここまで紹介した3つの極意を使って、ABテストができれば、今よりも必ず良い結果を得られます。

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