見込み客をクロージングする方法

  1. プロモーション

昨日、良い炊飯器を買いに新橋のヤマダ電気へ行きました。
炊飯器コーナーでじろじろと物色。選ぶポイントやメーカーの特徴などを近くにいた販売員さんに聞きました。

その販売員さんはグイグイと食い込んでくる売り込みもなく、高い商品へ誘導することもなく、機能は変わらないので型落ち商品でも問題ないなど顧客目線での説明をしてくれたり、営業スタンスとしてとても好感の持てるものでした。

こちらが悩んでいると的確なタイミングで、スッと後ろからアドバイスをくれました。側のレンジコーナーで店頭在庫の整理をしながら付かず離れず。(最初は片手間で接客するな!と感じてましたが、後から考えるとおそらく絶妙な距離感をとるためだったんだと思います)

欲しい炊飯器が絞り込まれ、ほぼほぼ買う気になっているところで、やっぱり気になるのは価格。行った店舗がオフィス街ということもあり、調理家電を積極的に売ろうとはしていないから価格も攻めていないのではないか?という懸念がありました。

多少値引きをしてもらえましたが、それがどれくらい安いのか?の説明がなく、本当にお得な買い物なのかがわからず、比較検討した上で買いたいと思い、結局その場では買いませんでした。

素敵な販売員さんがおかした小さくて大きなミス

1.価格の説明が不足していた

安さを売りにしている家電量販店において他社への優位性は「価格」です。もちろんネット店舗などと比較して多少高くなることはあると思います。

しかしわざわざ店舗に来て、説明を聞き、陳列から欲しい商品を探している「買いたい気持ち」が生まれている見込客は、すぐに欲しいという衝動に駆られています。つまり、最も購入の手前にいる見込客ということです。

その最も購入の手前にいる見込客が購入を決定する最も大きな要因が「価格」です。価格を検討する際には2つの観点があります。予算という絶対的なものと、もうひとつは他店という相対的なものです。

今回のように「この商品が欲しい」という状態では、前者はある程度許容されます。家電のように同じものを他のお店も扱っており、どこで購入しても得られるベネフィット(利便性)が同じ場合、重視されるのは後者。つまり、他店との価格差です。

そのため、自社で提示している価格がどれだけ安いのかの説明が無ければ、見込客は納得して、安心して購入ができません。

2.買わない理由に対するフォローがなかった

「買いたい気持ち」が高まってきたものの価格の説明が不足していたため、損な買い物をしてしまうのではないか?という懸念が生まれると、次は買わない理由を探そうとします

僕の場合は、荷物が多く、小さな子供も連れていたので、持って帰るのが大変だなという理由を持ち出していました。お店に入る前からそれはわかっていたことで、それまでは特に気にせず、どれにしようか検討していたので、これは完全に買わない理由を探していたことになります。

奥さんと今日持ち帰ることが大変だと話し合っている会話は聞こえていたはずなのに、この時ばかりは販売員さんはタイミング良く話しかけてくることはありませんでした。

見込客をクロージングする方法

 

1.お得な買い物なのかどうかをきちんと説明する

他店との比較検討が前提になっている業態の場合、競合と比べてどれだけお得なのか?を明確に伝えなければ、見込客は安心して購入できないからです。

もし多少劣っているのであれば、それをカバーできるオファー(取引条件)を提案すれば良いのです。例えば、5年保証が付くことや、ポイントを含めれば価格帯は同等になることなど。

1円でも安いことが購入の絶対条件という見込客に対してはどうしようもないですが、店に来て「買いたい気持ち」が高まっている見込客は、価格の差だけが購入を決断する理由ではありません。

人により許容範囲は変わりますが、今欲しい気持ちは数百円〜数千円の価格差に負けません

なので、自店が最安値でなかったとしても、価格以外の他社への優位性も伝えることでクロージングをしていくことができます。(もちろん他社に圧倒的な価格優位があれば話は別です)

2.買わない理由を払拭するオファー(取引条件)を提示する

10分以上売り場に居て、検討している見込客が購入を決断しないのには、何かしら理由があります。今回だと価格が起因していましたが、買わない理由を潰していくことで、今買った方良い商品だという考えに至らせることができます。

今回の場合は以下のように対処が可能でした。

持ち帰るのが大変だからやめておこう→持ち帰る手間がなければ買ってもよい

対策としては、配送をサービスすれば良いだけです。配送コストが余計にかかりますが、それで失う利益+他社へ流れる利益を考えれば、必要で適切な費用だと言えます。

買わない理由を潰し、買う理由を積み上げてあげることが、クロージングの秘訣です。

クロージングが苦手な人は、商品に対して自信を持てていないか、売る行為自体にネガティブな印象を持ってしまっているのだと思います。

良い商品を買うことは顧客にとってプラスでしかないので、販売員の方はそれをサポートする役割として接客していただければ良いと思います。

例えばこんな感じで、

「店頭価格ではどこよりも安いけど、一部のネット店舗ではもっと安く変えるところもあります。ただネット店舗では、保証期間がメーカー保証しかつかないところも多いので、こういった調理家電は5−6年サイクルなので、できるだけ長く保証期間がある方が安心できます。特に◯万円もする安くはない商品ですし。当店であれば、◯千円で5年間保証をおつけできますので、皆さんご利用いただいています。あと、ネット店舗だと配送にだいたい1〜2週間程度はかかりますが、当店でご購入いただければ、本日そのままお持ち帰りできます。明日からこの◯◯釜で炊いたおいしいご飯を食べられますよ!私も試食したんですが、お米がまったく違うと感じました。お米を売りにしている飲食店があると思いますが、ああいうところで食べるような、お米だけでいいと感じれる炊き上がりでおすすめです!今日はお荷物が多いようなので、よろしければ配送させていただきますよ。」

押しすぎず、離れすぎず、クロージングは難しい行為ですが、ビジネスのおもしろみが凝縮された行為だなと改めて思いました。

早くおいしいご飯を食べたいもんです。

おまけ:炊飯器を選ぶ際のポイント

・3合しか炊かないとしても5合炊きの釜を使う方がおいしく炊ける

 →釜の空間に余裕がある方が水が動き、お米の滞留が良くなるため、良く熱が通るようです

・TIGERは平均点の無難な商品

 →最近は圧力釜仕様の上位モデルを出して攻めているらしい

  ちなみにこれを狙ってますhttp://www.tiger.jp/front/productdetail/confirm?productId=JKX-V1

・レビューが多いのはPanasonic、TOSHIBA、MITSUBISHI

 →大きなメーカーさんなので安心感があるのですかね。個人的にはZOJIRUSHI、TIGERなど専門的に作っているメーカーさんの方が良い感じがしてしまいます。

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平岡 大輔

プロモーション領域の端から端までを熟知しているバランス型マーケター。
総合広告会社でTVCM中心にマスメディアのプランニングに従事。
web系ベンチャー企業でクリエイティブ事業部の責任者として多数のwebサイト開発に取り組みながら、EC企業のマーケティングコンサルタントとしても活躍。D2C企業の経営に参画し、年間5億円の広告費を使いながら理論と実践のPDCAを回している。マーケティングのプランニングからディレクションまでを得意領域としており、チームビルディング・チームマネジメントにも精通。

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