売ってからが本番

  1. コラム

行ったことのない飲食店の主催するお花見に息子を連れて参加してきました。

金曜の夜、何気にFacebookのタイムラインを見ていました。すると、三軒茶屋ホルモンさんの投稿が目に止まりました。


「27日(日)に世田谷公園で三店舗合同のお花見やります。誰でも参加OK。」他2店舗は知らないお店だったので、たぶん仲の良い店舗同士で企画されたイベントなのかな?と思いながら、
「日曜やったら子守Dayやし、子どもも公園で遊べるからええかも」と思いながら、この一度も行ったことのないお店の、明らかに仲間内のイベントに参加することにしました。

三軒茶屋ホルモンさんは取引先が運営するお店で、Facebookページにいいね!を押していただけの繋がり。度々投稿される和気あいあいなお店の様子を見ていて、いつか機会を作ってお店にいきたいなと思っていました。

初めての世田谷公園に到着。お花見客ぽい人たちが集まっているエリアを発見。ぐるりと見渡したてみるものの、そもそも知っている人は誰もいないので見つけられるわけもなく、目印になるようなものも何もありませんでした。

一旦その場を離れ、Facebookページにコメント「目印とかありますか?」。しばらくして「1番広くスペースをとっているところです」と返答。「その目印ちょっとわかりづらいな〜」と思いながら再度トライ。

ここかなーと思いながら様子を伺っていると、こちらに向かってくる男性。向こうから見つけてくれれて、声をかけてくれました。ちょっとはにかみ合いながらお互い会釈。Facebookすごいなーとあらためて感じさせられました。

大きなブルーシートで3面取られた広い敷地には、既に30ー40人程度の人たちが、小さな輪をいくつかつくっていました。お店の常連さんや、その友達に連れて来られた人。

飲食店さんの開催する会だけあって料理は本格的。生地のおいしいピザ、程よい辛みの麻婆豆腐、非の打ち所がない酢豚、食べてないけどおいしそうなピビンバ、安心の唐揚げ、食感がたまらない貝と海老の和物、旨味と歯ごたえ最高のホルモン、パリパリのソーセージ、その他スープや和牛ハンバーグなどなど。魅力的な料理が所狭しと並んでました。

息子がいたので、酔っぱらえない状況でもあり、少し消化不良気味でしたが、息子はいろんな人と遊んでもらって、公園でもはしゃぎ、SLの展示を何度も何度も登り降りして、クタクタになるまで遊べたので良い休日になったと思います。

顧客に提供するのは商品+αの価値

通い続けるお店って、ただ料理がおいしいだけではないと思います。店員さんと仲がいい、馴染みの客がいる、そのお店を支える一員感がありませんか?

最初は空腹を満たす、おいしいものを食べたい、という欲求からそのお店に来たと思います。でも何度か足を運ぶ内に、そこで働く人とも知り合いになり、よく店で顔を合わせる人とも知り合いになり、自分の居場所のような感覚になり、気づけば定期的に行きたくなる場所になっていると思います。

店外でのイベントはお店の関係者とお客さんとの交流の場でもあり、客同士の新たな交流を生み出す場でもあります。交流することで、より自分の居場所感が高まります。結果、またお店に足を運んでもらえることになります。

ただ、それを目的として企画されたイベントではないというところがポイントで、あくまで自分たちが楽しみたい、どうせならお客さんにも楽しんでもらいたい、という気持ちで開催されているから、ビジネスライクに感じず、満足を得られて楽しい思い出になるのだと思います。

店外のイベントという非日常で、一緒に楽しむという目的のために、自分たちのUSP(料理、お酒、居場所感)をフルに発揮し、もてなす。普通にお店で食べたら3000円(参加費)じゃきかない料理とお酒の量がそれを物語っていました。

飲食店にかぎらず、メーカーでも同じことはできます。でもほとんどの場合は、モノを介在しての価値提供に留まっています。モノが顧客に与えているベネフィットを違う形で提供できないか、買い続けてもらうためには関係を作れないか、を考えて実行していくことが大切です。

その関係づくりの方法を考えていくのもマーケティング担当者の仕事だと言えます。


p.s.
食べられなかった料理もたくさんあったので、今度はお店に食べにいきたいと前よりも強く思いました。これもこのお花見がもたらした成果だなと実感しています。

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平岡 大輔

プロモーション領域の端から端までを熟知しているバランス型マーケター。
総合広告会社でTVCM中心にマスメディアのプランニングに従事。
web系ベンチャー企業でクリエイティブ事業部の責任者として多数のwebサイト開発に取り組みながら、EC企業のマーケティングコンサルタントとしても活躍。D2C企業の経営に参画し、年間5億円の広告費を使いながら理論と実践のPDCAを回している。マーケティングのプランニングからディレクションまでを得意領域としており、チームビルディング・チームマネジメントにも精通。

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