恐怖訴求のチカラ

先日、我が家にウォーターサーバーが届きました。

東京の水は安全・おいしいと言われています。ベットボトルで販売されていたりもします。なので水を飲むときは、気にせず水道水を飲んでいました。

ネットサーフィンをしているとき、たまたま添加物などについての記事を見つけました。そのサイトでは健康に関わるような内容の記事がたくさん掲載されていて、水についての記事があり、何気に見てみると。

水道水に含まれる塩素の人体に及ぼす影響、白湯を朝飲むことで代謝がよくなりダイエットにも効果的であること、子どもが水を飲むようになったことなどが書かれていました。

中でも目を引いたのは水道管に赤サビが発生するという話。今まで考えもしませんでしたが、言われてみればそうだなと。どれだけ品質を担保した水を供給していたとしても、それを送る管が汚れていては何の意味もありません。

うちはマンションなので貯水タンクの衛生面も気になってきました。そういうことを考えると、今までは安心しようとして良い情報だけに目を向けていたのかもしれません。

人はウォンツ(欲しい!)で買う

これまでは”問題なく飲める”というニーズ(必要)を満たせれば十分だった水が、その瞬間から、”より身体に良いもの、より安心できるものを飲みたい”と言うウォンツ(欲求)に変わりました。

そうすると、「あったら便利やろなーお湯もすぐに出るし、おいしいお水が飲めるみたいやし」くらいにしか考えていなかったウォーターサーバーへの欲しいがどんどん高まり、「非常時の備蓄にもなるし、毎日身体に摂り込むものやからええものの方がいいし、ペットボトルの水買うのとそこまで変わらんしな」と買うを決断するための理由を並べ、自分を説得。そして時間をおかず購入を決断することになりました。

うちにはもうすぐ3才の息子がいます。ウォーターサーバーが来てから、子どもがジュースを欲しがらなくなったという記事を読んで、奥様も「いつ頼むん?」と僕の背中を後押ししたのも迅速に購入を進めた理由です。

サーバーが到着した日、ボタンを押してお水が出るのが楽しいのか、息子が「おみずいでる」と自分からIKEAで買ったカラフルなコップに水を入れて飲んでました。

マーケティングの現場で「ニーズを満たせ」と言われることがありますが、人はニーズではなくウォンツで商品を買います。

ニーズで買われるものは、多くの場合価格で選ばれます。僕が水道水を飲み続けていたのがその理由です。お腹を壊すこともなく、まずくて飲めないということもなく、一応安全は守られている水道水。水分というて必要を満たすだけの商品だったので、わざわざさらにお金を出して買う必要がありませんでした。

ウォーターサーバーは水道水より高いお金を払うことになりますが、それでも「より安心できるお水を飲みたい」という欲求が生まれてから、これまで必要としていなかった高いお水を買う決断をしました。いとも簡単に。

ものが溢れている日本では、ほとんどの商品がウォンツで買われるということを念頭において、商品の訴求を考えていかないといけません。

p.s.

まだ息子が好きなのはりんごジュースです

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