「俺のフレンチ」が提供している価値

  1. プランニング

バースデーディナーは「俺のフレンチ」でした。

「俺のフレンチ」は普通のお店では高い料理を安く提供し、立ち食いスタイルで客の回転率を上げる事で、収益化に成功したビジネスモデルの飲食店です。

立ち食いというのと、待ち時間があることからこれまで敬遠してました。でも今は予約ができると知り、それならば、ということで行ってきました。

場所は銀座一丁目、中央通り沿いのビルの地下1階。予約の時間にいくと、お店の外には入店待ちの人の行列。予約時間になれば随時入店できるということなので、待ち時間を利用して少しトイレに。

トイレから戻ると、店内に案内されました。奥にはステージとグランドピアノ、プチコンサートが予定されているとのこと。

ステージに向かって扇形のカウンター席が5列ほど並び、その後ろにはハイテーブルとハイチェアーの席が20ー30席程。そして、ステージを右手に見た店内奥の中二階のテーブル席に平岡家は案内されました。「全然自分のイメージしてたお店と違うなー」とお上りさんのようにキョロキョロ。

店内はガヤガヤしているものの、立ち食いせかせかのイメージとは全然違う、むしろ落ち着いた優雅な感覚にすらなりました。料理は噂通り満足のいく味、どの料理も普通のお店の半分くらいの価格だったのに驚きました。


1時間ほどしてピアニストと歌手の女性が登場。その歌声に耳を傾け、ステージの脇から高みの見物。店内は引き続きガヤガヤ。でも味わったことのない空間を楽しみました。

2曲ほど歌い終わった後、「今日は誕生日の人が3人います」と歌手の方が言い出し、その3人の名前を呼び店内に祝福を促す。そしてプロによるハッピーバースデーソングが始まる。

「お、これは、バースデーディナーあるある。」と喜ぶ34歳。たまたま遭遇する、友達のお祝いをする、はこれまで幾度と無くありましたが、たぶん人生初のバースデーディナーあるあるだったと思います(忘れてるだけかもしれません。。)

店員さんからバラの花と、チョコで名前を入れてくれたデザートプレートをもらいました。こっ恥ずかしさもあるものの、店内のみんなから祝福されて悪い気はしませんでした。

実はこの誕生日の仕込みは、お店に入る前の行列待ちの時、僕がトイレに行っていた一瞬で、奥様が店員さんにお願いしてくれていました。

普通は予約の時にしないといけませんよね。当日だと、準備がないので間に合わせのデザートでなんとなく用意してもらえる程度だと思います。

でも、お花の用意までしてくれていました。1番驚いたのは、歌手の人がステージで誕生日の人の名前を紹介する演出にも直前対応をしてくれていたことです。

顧客の大切なひとときをおもてなししたいというお店の機転の早さに感動しました。初めての「俺のフレンチ」は終始満足で終了。おいしい料理を食べ過ぎて、帰り道が辛かったのは言うまでもありません。

自分たちの商品が何なのか?わかっている企業は強い


「安くても質にこだわる」が料理だけでなく、料理を楽しむ空間と演出にまで行き届いているなと感じました。「俺のフレンチ」に習って、回転率を上げる手法で低単価を実現しているビジネスモデルのお店が増えています。

でも先駆者のこだわりと、追われる者として新しいものへの取り組みを怠らない姿勢に、その強さを垣間見ました。

人は商品を買う時、買う前に感じている期待に対して価格の妥当性を判断します。期待通りの結果を得られれば、ある程度満足します。でも、それが当たり前になると、いずれより良いものを求めて浮気をする可能性があります。


期待以上の結果を与えることで、より好きになり、当たり前になるタイミングを先延ばしできます。

情報の取得がカンタンになった現代、情報から得られる結果をだいたいイメージできます。それで知ったつもりになって満足してしまうこともあります。

情報だけでは得られない想像を超える体験によって、その人の期待値を超えることが、感動を生み、熱烈なリピーターやインフルエンサーをつくることに繋がります。

商品を通して、顧客に何を提供しているのか?それを念頭においてマーケティングすることが大切です。

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平岡 大輔

プロモーション領域の端から端までを熟知しているバランス型マーケター。
総合広告会社でTVCM中心にマスメディアのプランニングに従事。
web系ベンチャー企業でクリエイティブ事業部の責任者として多数のwebサイト開発に取り組みながら、EC企業のマーケティングコンサルタントとしても活躍。D2C企業の経営に参画し、年間5億円の広告費を使いながら理論と実践のPDCAを回している。マーケティングのプランニングからディレクションまでを得意領域としており、チームビルディング・チームマネジメントにも精通。

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