広告代理店のマーケティング理解度を知る方法

  1. プロモーション

クライアントのマーケティング資産となるデータを使えるものとして蓄積するために、広告の配信キャンペーンのアカウント構成の粒度を揃えておく必要があります。

支援先の会社はとあるweb広告代理店に運用型広告を任せています。現状のアカウント構成は複数商品があるにも関わらず、商品ごとに配信キャンペーンが分けられていない設計になっています。


つまりはセグメントに対して広く配信して、結果的に何かしらの商品で成約(CV)すればいいという考え方の運用設計です。

web広告代理店の言い分としては、商品ごとに配信キャンペーンをつくると、同アカウント内での競合が発生してしまいCPCの高騰を招くというものです。

検索広告に関しては、同じKWでの配信をすることになるので入札単価を自分で釣り上げてしまい、
ディスプレイ広告に関しては、同じターゲットに対して配信することになるので、非効率が生じてクリック単価(CPC)があがってしまう、という理由でした。

これは、もっともらしい言い分のようで、マーケティングを理解していない、媒体目線に寄った考え方です。

CTRを高めることでCPCは抑制できる

本来、商品ごとにターゲットも違えば、そこで伝えることも違うはずです。それを一緒くたに扱い、配信側の効率のみを考えて運用されてしまっています。如何に効率的な媒体露出をするか?という視点にたった媒体を売る側の考え方です。

クリック単価(CPC)を抑えるために以下のことができます。

検索広告の場合は、クリック率(CTR)を高めることで品質スコアの向上を目指します。品質スコアが上がれば他社よりも低い入札価格で配信が可能になります。

CTRを高めるためには、ランディングページと広告文と検索KWとの整合姓を高める必要があります。つまり、商品毎の検索KWと広告訴求を設計すれば実現できます。

ディスプレイ広告の場合は、CTRを高めることで低CPCでの入札でも必要なクリック数を集められます。CTRを高めるためには、商品毎のターゲット設定と、ターゲットの欲求に合わせた広告訴求を用意すれば実現できます。

つまりは、商品の提供できるベネフィットが解決できる課題をもった適切なターゲットに対して、その人の反応を得るために適切な広告表現で訴求することができれば、クリック率(CTR)を高めることができます

結果、クリック単価(CPC)を抑えることができ、最終的な獲得単価(CPA)を抑えることにも繋がります。

媒体起点か商品起点かでマーケティング理解度が分かる


このweb広告代理店はただ「出す」ことが目的になっています。成約(CV)させやすいユーザーへのアプローチを、ただ配信面のみで実現しようとしている状況です。そうすると、反応しづらい広告が増えて無駄が多くなり、結果的に効率が悪くなることが想像できます。

成約率(CVR)を高めるためには、ランディングページを良くしなければいけません。ランディングページを良くするためには、ターゲットが求める情報を十分にそこで提供できていなければいけません。

そしてその情報を求めるターゲットをそこに呼んでくることでマッチング精度が高まり、成約(CV)へと至りやすくなります。

広告の配信だけで成約率(CVR)を高められるわけではないのに、広告代理店側はいつも成約(CV)させやすい媒体、人へアプローチするという理屈で広告運用をしています。

これは彼らが媒体を売ることによる手数料で収益を上げるモデルだからです。商品ごとに細かく設計をして運用することは手間がかかります。

できるだけ手間をかけずに、広く配信して媒体の出し方としては効率的に運用し、結果が伴わない部分についてはランディングページなどのクライアントサイドに原因を押し付けるのです。商品と顧客をマッチングさせるという考え方は彼らの頭には無いと言えます。

成約(CV)しやすい人や、そういう人がいる場所があるわけではありません。どこかのゴールに流れればいい、という考え方での広告は再現性がなく、安定的、継続的に成果を出していくことはできません

是非、今お付き合いのある広告代理店が媒体起点の考え方ではなく、商品起点でのアカウント設計ができているかを確認してみてください。

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平岡 大輔

プロモーション領域の端から端までを熟知しているバランス型マーケター。
総合広告会社でTVCM中心にマスメディアのプランニングに従事。
web系ベンチャー企業でクリエイティブ事業部の責任者として多数のwebサイト開発に取り組みながら、EC企業のマーケティングコンサルタントとしても活躍。D2C企業の経営に参画し、年間5億円の広告費を使いながら理論と実践のPDCAを回している。マーケティングのプランニングからディレクションまでを得意領域としており、チームビルディング・チームマネジメントにも精通。

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