これからの企業の在り方として「人を雇わない」という結論に至っているというお話を以前にしていたので、今日はその理由についてお話したいと思います。
ドラッカーは「企業活動で重要なのはイノベーションとマーケティングだ」と言っています。
前提として、事業を成長させて、安定的・継続的な事業運営をすることを目指している企業とします。収益向上のために、既存事業の拡大もしくは既存市場での新規事業展開をしているような企業です。世界的企業を作ろうという場合は除きます。話の水準が変わってくるからです。
人を雇わずに事業運営した方が良い理由
1.小さく変化の早い市場環境への対応
2.雇用リスクの増大
3.個人が活躍する時代の到来
番外編???
小さく変化の早い市場環境への対応
成熟している市場においては、全員が必要とするモノやサービスはありません。必要は満たされ、それぞれの趣向や在り方のために商品は購入されています。
そんな中、大勢で何年も作られ続けられる商品は無くなっていきます。多くの事業が特定の市場に対して、新しく価値提供できるモノやサービスを短いサイクルで提供していくことになります。
10年前に存在した企業の94%が今は存在しないというデータもあるようです。つまりこの10年間で市場構造が大きく変わっているということがわかります。
そして、AIによる生産性向上やIoTや5GやAR活用など事業インフラが、今の比ではないくらい劇的に変わることで、市場構造の変化はより加速していくことは明らかです。
その時代に求められるのはスピードです。新たなテクノロジーを受け入れ、どんどんと新しい事業を生み出せる企業だけが活躍していける世の中になります。
多くの企業が力の無い社員の育成に時間とお金を掛けている暇はなくなります。それが新卒一括採用という仕組みが変わりつつある状況にも現れています。
生き残るために新しい事業をどんどん展開していかなければいけない市場環境で、図体のでかい組織は動きがにぶくなります。
そして、ビジネスの前提が変わっていく中、過去の延長ではない新しいことへの取り組みが必要になり、会社にぶら下がっている社員が足かせとなっていきます。生産性が向上するということはそれまでそれに当てていた人間の仕事は不用になるということです。
このことはネガティブな文脈で語られがちですが、個人の視点でポジティブに捉えれば、より生産性を高めるための仕事に従事できる人が増えるということになります。
レベルを上げた人がより活躍できる社会になっていくと捉えられるので、とても楽しみに感じています。
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