日本酒原価酒蔵という日本酒を原価で飲める居酒屋さんがあります。
入場料880円を支払うと、日本各地の銘柄が40ー50種くらい原価で飲めます。実際の原価かどうかはわかりませんが相当安いです。1合瓶あたり300円程度〜1000円未満の価格です。
日によって銘柄は変わるみたいですが、店内には仕入予定カレンダーなども貼っていて、お客さんが次回来店するきっかけづくりになっています。
デザイナーの人と日本酒原価酒場に行きました。ふたりとも日本酒を飲むのが好きなので、リーズナブルにいろんなお酒を楽しめるこのお店に感動していました。
ふとデザイナーの人が言いました。「こういうの気になるんですよねー。」視線の先をみると、1合瓶に掛けられているラベル。提供される1合瓶にはそのお酒のプロフィールが書かれています。
「この仕事するようになってからなんだと思うんですけど、文字の大きさが揃ってないとか、画像がぼやけてるとか、すごい気になっちゃいます。」たしかによく見ると画像はボケボケで、文字もバラバラ。
そもそもラベル部分を見ていないのか、見ていてもおかしいと思わないのか、どちらなんだと思います。僕の場合は前者でした。クライアントとの打ち合わせ資料をよく作るので、見やすい見栄えにはこだわっています。
作り慣れていない人が作ると、無駄に色数が多かったり、意味のない強弱があったり、フォントもいろんなものを使ってしまいがちです。内容に関係のない装飾が多いのもよくあるパターンです。
我々が至った結論は、そこまでみんな気にしていないんじゃないか、ということでした。
顧客は気付いていないのではなく、表現できない
ただ、明確に文字の大きさが統一されていない、色が多くて読みにくいなど、具体的にその違和感を表現できないだけで、何かしらその対象に対してネガティブな感覚を持っていることもあるのではないかと思います。
制作業務や資料作成などのアウトプットを普段からしていない人には、アウトプットするスキルが足りていないだけで、おかしいな、変だな、気持ち悪いな、という感覚はあると思います。
ビジネスシーンにおいても同様のことが言えると思います。自分たちでは気にしていないことも、一定の顧客が気にしている状況です。アウトプットできる人は、リアクションとして自分の感じているものを外に出せます。
アウトプットに慣れていない人は、全く気にしないか、違和感は感じているけど、それがなんでなのかを明確に表せられないので、内に秘めてしまいます。
リアクションがあれば対処できます。リアクションがなければ問題にすら気づきません。こういう見えない問題が原因で顧客が離れていってしまっていることに企業は気づきません。
なので、リアクションをしてくれている人を大切にして、自らのアウトプットの改善をし続けることが大切です。
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