業界あるところにイノベーション無し

  1. コラム

業界を意識すると閉鎖的になる、というお話。

テレビの視聴率の出し方が変わっていくみたいです。これまで集計していたリアルタイム視聴に加えて、録画してのタイムシフト試聴も数値に加えるというものです。重複分を省いた総合視聴率というものとして集計していくようです。

またリアルタイム視聴の集計も関東で600世帯を対象にしていたものを900世帯に増やすそうです。
これは単身世帯が増え、視聴率0になるケースが増えてきたことで、全体に与える影響がでてきたためという説明がされています。

この情報を知り、これをやる意味があるのか?って思ってしまいました。視聴率は広告主にお金を出してもらうためのものさしです。でも総合視聴率は、広告主にとって意味のない数値を水増ししているだけだからです。

人気番組がどれなのか?を数値化することで、そのものさしを元に広告枠への値付けが決まります。
でも、タイムシフト視聴ではCMをスキップするのが常套手段です。そこの数値を加味されても、広告を見られる機会が拡大しているわけではないので、広告主としては評価の対象にできません。


単純に「テレビは実際これだけ見られてるんだ。本当はまだまだ人気者なんだ。」ということを主張するためなんだと思いますが、その主張って誰に対してするものなんですかね?

最終的にはテレビ局のお客さんである広告主に向けたものだと思います。でも、広告主にとっては価値のない数値が積み重ねられただけの「総合視聴率」に価値を感じるとは思えません。

提供している価値がどこにあるのかを考える


電波で放送する仕組みではなく、ネットを介して放送する仕組みにすればいいんじゃないかと思います。今まではテレビという媒体が映像コンテンツを届ける手段だっただけで、より価値を測る確からしい指標を作れるのであれば、電波である必要はないと僕は思います。

そうなれば、本当にリアルタイム視聴の数値が取れるようになるし、CMのパーソナライズも進められます。効果検証ができるようになるので、広告主も広告費を出しやすくなります。映像コンテンツのパワーを再認識させられる起爆剤になると思います。

webの動画をテレビで見れるようにするアイテムは既に普及してますよね。ChromecastとかFire TV Stickとか。逆に、テレビのコンテンツをwebで流すという取り組みも進められているようですが、まだ実用には至ってません。

この違いは、既得権益にしがみつく業界の人たちがいるかいないかによって生まれていると勝手に思っています。

この先、「テレビ」という言葉自体もなくなっていくとは思います。その業界の人たちは「テレビ」という名称にこだわっていくと思いますが、視聴者側としては複数あるモニターのひとつでしかなくなっていきます。

映像コンテンツはテレビ局が作ろうが誰が作ろうが、自分に取って役に立つコンテンツがあれば、それに対して時間を消費するだけです。

業界があればそこに既得権益がある


「業界」というものに縛られると、その業界自体を閉鎖的なものにしてしまいがちです。業界の中でのお偉いさんと思われている人たちの中で決められたことで、物事の判断をされていきます。


お偉いさんたちは自分たちにしかわからない言葉やルールをそこに関わろうとする人たちに押し付け、「よくわかっている自分たち」と「よくわかっていない新参者」という構図を作りにきます。

そうすることによって自分たちの権威性を維持でき、お偉いさんとして君臨し続けることができるからだと思います。

ここ数日ネットで話題になっている「ネイティブアドハンドブック騒動」が、それのお手本のような事例になっています。

わかりやすくまとめられていて、ライターさんは凄いなと改めて感じています。必読です。
http://yoppymodel.hatenablog.com/entry/2016/11/10/111014


参考:テレビの視聴率調査が変わった件、知ってます?知らないって人はやばいよ 

 

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平岡 大輔

プロモーション領域の端から端までを熟知しているバランス型マーケター。
総合広告会社でTVCM中心にマスメディアのプランニングに従事。
web系ベンチャー企業でクリエイティブ事業部の責任者として多数のwebサイト開発に取り組みながら、EC企業のマーケティングコンサルタントとしても活躍。D2C企業の経営に参画し、年間5億円の広告費を使いながら理論と実践のPDCAを回している。マーケティングのプランニングからディレクションまでを得意領域としており、チームビルディング・チームマネジメントにも精通。

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