ブランディングの正体

  1. コラム

「ブランド」というものもまた「マーケティング」と同じくあやふやに扱われがちな存在です。

一般的には「イメージ作り」のような捉え方をされがちです。でもそれは「ブランド」を構成する要素の1つに過ぎません。

「ブランド」について考えさせられる事例があります。ゴディバのバレンタインプロモーションです。チョコを買って抽選に当たればアイドルから手渡ししてもらえるというものです。「売れそうやけど、うむ〜。」と感じます。

ファンにめちゃ売れると思います。AKBサイドが興行としてやるならまだしも、ゴディバ主体で実施されているところに微妙な印象を受けました。

バレンタインは僕の子供の頃のように、女子が男子に気持ちとともにチョコをプレゼントする的なイベントではなくなり長くなります。男女関係なくチョコを送り合うイベントになってきていたりもするので、男がアイドルに会いたい目的でチョコを買うというのも新しいカタチなのかもしれません。

でもチョコ好き(今は自粛中)からすると、チョコの代名詞ともいえるゴディバで、目先の売上を得るための人参ぶら下げたようなプロモーションを見ると、少し萎えます。スーパーに並ぶチョコブランドのようなやり方と高級チョコとがミスマッチに感じます。もっと庶民的な立ち位置にしたいという大きな目的があるのかもしれませんが。。既存の顧客はそれを求めていないですよね。

ブランドとは何なのか?

ブランドは物語で言うところの「テーマ」と「プロット」によって構成されています。

テーマというのは、最終的に残したい何かです。例えば、桃太郎のお話であれば「正義は勝つ」「いいことをすればいいことが起こる」などがテーマといえます。

そしてそのテーマを伝えるための要素としてプロットがあります。プロットとは、出来事だと思ってください。桃太郎の例では、「川から桃が流れてくる」「桃を持って帰る」「子供が出てくる」「鬼退治に行く」「仲間を増やす」「鬼を退治する」「金銀財宝を持って帰る」などです。

その結果、「正義は勝つ」や「いいことをすれば、いいことが起こる」という伝えたい結果を受け手に残すことができます。

ブランドとは何が実現された状態なのか?

企業のブランドも同じです。プロダクトという意味で「ブランド」という言葉が使われがちですが、ブランドというものは企業がプロダクトを通して実現したいことを、顧客と共有できている状態に存在します。

テーマとプロットに当てはめると、テーマは「目指している世界」、プロットは「プロダクトやコミュニケーションによって提供できる価値」になります。つまり、多くの人がそれと捉えている「イメージ」というものはプロットの1つに過ぎないということです。

ブランドを作るための活動「ブランディング」は、企業が作りたいイメージを広告によって植え付けることでも、ロゴを見せることでもありません。自分たちの目指す世界を実現しようとする道のりに共感して、顧客にその加担者となりたいと思ってもらうことが「ブランディング」です。

そして、ブランディングには実現のステップがあります。それはまた別の機会にお話できればと思います。

 

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平岡 大輔

プロモーション領域の端から端までを熟知しているバランス型マーケター。
総合広告会社でTVCM中心にマスメディアのプランニングに従事。
web系ベンチャー企業でクリエイティブ事業部の責任者として多数のwebサイト開発に取り組みながら、EC企業のマーケティングコンサルタントとしても活躍。D2C企業の経営に参画し、年間5億円の広告費を使いながら理論と実践のPDCAを回している。マーケティングのプランニングからディレクションまでを得意領域としており、チームビルディング・チームマネジメントにも精通。

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