Instagramの効果と実態

  1. コラム

決済者と実行者の間には大きな溝があります。

Instagramを活用したマーケティング支援をしているテテマーチさんが行った調査でそれが顕著に現れています。

今はSNSの時代だ!SNSを制するものはマーケティングを制す!という話を聞きつけて、「うちもやろう!」「うちはなんでやってないんだ?」と思った決済者が、現場にSNS運用を始めさせるケースが多いと思います。

または、マーケティング予算を取れていない企業のマーケティング担当者が、なんとか自分でもやれることをやろうとしてSNS運用し始めたりもします。決済者に対して、SNS運用をする理由として「頑張れば無料で集客できる」と話してしまっていたりするので、決済者の期待と実行者の現実とのギャップが生まれてしまいます。

SNSはSEO対策と同じ

SNSの運用は、即効性のない投資回収期間の長い施策です。コンテンツを作り改善し続けることで、少しずつトラフィックを集めることができます。ロングテールキーワードを狙った記事を大量に作る作業に似ています。つまり、数ヶ月でポンと結果が出るような代物では有りません。

コンテンツ作成、投稿・分析、フォロワー開拓・管理などやることはシンプルでも、終わりがなく大量にやらなければ成果が出ません。無料で利用できるとはいえ、成果を出せるようになるまでには運用にリソースを割き続けなければいけないということです。片手間でやって成果を出せるほど甘い世界ではないということを実行者以外はわかっていません。

コンテンツがすでに社内に大量にある企業であれば、その再編集でコンテンツを作ることはできるので、比較的運用しやすいです。でも、資産化できる情報が少ない、web上に展開できる素材としての形で手元になければ、新たに情報収集からコンテンツ化という作業が必要になり、かなり運用のハードルが上がります。

多くの中小企業がそれを社内では対応できないと考え、まるっと外注先に任せてしまっています。その結果、面白みのないコンテンツが大量生産されるだけの、屍と化しているオウンドメディアと同じ状況になってしまいがちです。

広告運用とコンテンツ運用の違い

「無料で集客できる」なんてものは幻想です。「広告費を書けずに集客できる」の意味でしかありません。どこに投資をするかが違うだけです。媒体なのかコンテンツなのか。

ただ、コンテンツを起点とした導線づくりと広告による導線づくりの大きな違いが1つあります。それは、資産化できるかどうかということです。

広告は同じだけトラフィックを集めようとすると、同じだけ媒体を買う必要があります。投資に対してのリターンは一定です。(クリエイティブなどの反応に対する変数が変わらない前提)

でも、一度トラフィックを生むコンテンツを作れれば、リターンが増え続けます。その状態を指して「無料で集客できる」ということを言われがちですが、そこまでのコンテンツを作るためには投資が必要です。

コンテンツ運用は主に人的リソースなので、社内のリソースで賄えるという点を考えれば、追加で費用がかからない施策という位置づけになるのかもしれません。でも実際には、社内リソースを割く分、他の社内業務へ避けるリソースが無くなります。その数字で表しにくいコストを実行者以外は認識できていない状況があります。

SNS運用は今がチャンス

以前に比べてSEO対策の難易度が高くなり、メディア事業として企業が運営しているような大規模サイトでなければ、メディアサイトは上位表示させづらくなっています。オウンドメディアとしてしっかりとしたサイトを構築して運営しようとすると、年間で2,000万円はくだりません。

そして成果が出始めるまでには、1年以上は辛抱しないといけません。つまり、先々のトラフィックを手にれるために先行投資をしているに過ぎません。しかも、かなり不確実性が高い投資です。

でも、SNSでのコンテンツ運用はまだまだそこまでの状況ではありません。個人のアカウントでも十分ビジネス展開できるくらいのアカウントに育てられています。

その理由は、トラフィックが生まれる仕組みの違いです。

webの検索結果からトラフィックを集められるかどうかはGoogleが握っています。でも、InstagramなどSNSでトラフィックを集められるかどうかは、フォロワー次第です。フォロワーが増えるかどうかは、そこにいるユーザーたちが決めることです。

Googleの気持ちを知ることはできませんが、人が何を求めていて、何に喜びを感じるのか、どういうものに好意を抱くのかはみんな知っていることです。なので、正しいアクションを取り続けられれば、確実に購入導線へのトラフィックを生み出すメディアとして活用していけます。

 

SNSを集客導線にする時、今の状況では年間2,000万円の予算は不要です。月50万円程度の予算を広告費から抜くだけで、無料のトラフィック製造装置を作ることは可能です。

実際に集客へのインパクトを出せている企業が多いという調査結果が出ていたことからも、今後よりSNSのマーケティング活用に勢いをつけると感じています。

昨日もSNSを集客導線に加えたいという相談を受けました。SNSアカウントは育てていくものなので、小さく始められます。地味で面倒なことを、テマとヒマをかけてやり続ければ成果に繋がります。うちの会社向きな施策だなと感じています。

参考 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000042.000017171.html?fbclid=IwAR3f6VYlzRrLYSyYuqENRUSIH1bQYxaTLEDee3dGl-Vjfa9C3DwitmvUbZI

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平岡 大輔

プロモーション領域の端から端までを熟知しているバランス型マーケター。
総合広告会社でTVCM中心にマスメディアのプランニングに従事。
web系ベンチャー企業でクリエイティブ事業部の責任者として多数のwebサイト開発に取り組みながら、EC企業のマーケティングコンサルタントとしても活躍。D2C企業の経営に参画し、年間5億円の広告費を使いながら理論と実践のPDCAを回している。マーケティングのプランニングからディレクションまでを得意領域としており、チームビルディング・チームマネジメントにも精通。

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