マーケティングツールをお使いの方へ…

共感した投稿がありました。

ルンバを使う最大のメリットは「自動で掃除してくれる事」ではなく「ルンバの邪魔にならない様に床に物を置かなくなり、家具の配置がルンバに最適化したシンプルなものになること」。そしてこれはDXツールの導入でも全く同じことが言えて、業務プロセスの整理整頓なきツール導入に全く意味はないのよね。

共感の嵐です。

マーケティングにおいてもいろんなツールが存在します。

ツールとは道具のことです。

道具を手に入れれば何でもできるようになると思うのは、大きな勘違いですよね。

切れ味の良い包丁を手に入れても、魚が3枚におろせるようになるわけではありません。

どこから包丁を入れて、どういう力加減で、どんな手の動きをするのか知らなければ、捌けません。

そして、知っているだけではなく、それを実行できる技術がなければうまくできません。

切れ味の良い包丁は、それを使う人の技術にレバレッジをかける道具に過ぎないのです。

なのに、ビジネスの世界では、ツールを入れれば何かが変わるような気になり、高い費用を払い続けている企業が少なくありません。

マーケティングオートメーションのようなツールも一時期流行りましたが、使いこなせている企業は1割程度ではないかと思います。

残念ですが、多くの企業がただのメール配信ツールとしてしか活用できていません。

そもそもマーケティングとは、売れる仕組みを作ることです。

ツールを入れて売れる仕組みが出来上がるなら、世の中の企業の課題を解決する大発明です。

人力でやっていることにレバレッジをかけるのがツールの役割です。

マーケティングにおいては、誰が顧客なのか、顧客が何を求めているのか、それにどんな解決策を提供できるのか、そしてそれをどう伝えられるのか、などが設計できていなければ、実行だけ自動化しても効果を最大化することはできません。

誰に、何を、どのように。

これに取り組めていなければ、どんな高性能なツールを導入しても宝の持ち腐れです。

特に分析ツールなどはたくさんありますが、分析をするためには仮説が必要で、結果がわかっても改善を考えられなければ、ツールを使って見える化された情報は何の役にも立ちません。

アクセス解析やABテストなどの施策も、多くの場合が無料でできるツールや自力でできるやり方で十分だったりします。

近道を見つけようとするのではなく、歩み方を加速させるためにツールを活用するようにしてください。

今、マーケティングツールを使っているなら、本当にその費用に見合う価値を受け取れているのかを、今一度見直してみてください。

平岡 大輔

株式会社テマヒマ 代表取締役/マーケティング歴20年/事業成長に悩む企業のweb集客ROI改善を支援/売れるLP改善を得意とし、大手から中小企業まで100本以上のLPを改善/著書『売れるランディングページ改善の法則(技術評論社)』

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