webマーケティングを独学で身につけようとしてはダメな理由

  1. 知識

webマーケティングを独学してスキルを身につけようとする人が増えています。

webマーケティングの必要性を感じている多くの企業が社員の学びを積極的に促していたり、webマーケティング人材の採用を強化していることで、webマーケターの市場価値が高まっているからです。

個人が始めやすい独学方法としては、本を読む、セミナーに参加する、web記事を読むなどが一般的です。最近ではwebマーケティングを学ぶためのスクールや学習アプリなども登場しています。

でも、webマーケティングに関する本を読んだり、セミナーに参加したり、記事を読んだり、スクールに通ったりしても、webマーケティングのスキルは身につきません。

これらの方法で独学してはいけない理由について、そしてwebマーケティングスキルを身につけるために何をしたらよいのかについてお話します。

webマーケティング本で独学してはいけない理由

手軽にできるのが読書です。本には先人の知恵が凝縮されているので、時間を短縮して知識を手に入れることができます。なので、何かを学ぶ時に読書はおすすめです。

webマーケティングを独学する上でも読書は効果的です。でも、選び方を間違えると使えない知識になってしまいます。webマーケティングと言っても領域は広く、これから学ぼうとしている人にとって、何から手をつけて良いのかわからないことが多いからです。

施策はかなり細分化されているので、専門的な本になりがちです。GoogleやYahoo!の検索広告の運用、Facebook広告などディスプレイ広告の運用、InstagramなどSNSアカウントの運用、webサイト作成、SEO、MEO、ランディングページ作成、ABテストの運用、LPO・EFO、アクセス解析、webPR、コピーライティング、メール活用など。

初級者向けから上級者向けまであったりするので、多くの人が選択を間違いがちです。

全体を理解するための本でも内容が偏っていたりします。小規模事業者向けだったり、大企業向けだったり。また、変化のスピードが早いので1年前の本でも古い情報が載っているようなこともあります。

そのため、これからwebマーケティングを独学で身につけようとしている人たちにとっては、自分にとってベストな本をベストな順番で見つけることが難しいのです。結果、わかったつもりで偏った知識を手に入れてしまうか、よくわからないと感じて諦めてしまいます。

webマーケティングセミナーで独学してはいけない理由

読書と同じで、セミナーも選び方が難しい独学方法だと言えます。セミナーは生の知識を手に入れられることがメリットですが、その知識が過去のものだったり、偏った情報だったりすることのデメリットがあります。

多くの場合は、セミナー講師の経験を元にwebマーケティングの手法について教えています。そしてその方法をとれば、自分も同じような成果を手に入れられると思いますが、そうはなりません。

なぜなら、業種業態も違えば、商品も違い、顧客も違い、webマーケティングに使えるリソースも違えば、それを実施するタイミングも違うからです。そのため、同じことをしても違う結果になることが多いです。

そして、webマーケティングの手法を学べばスキルが身につくと思うのは勘違いです。webマーケターとして活動していくなら、まずマーケティングを理解して、そのための武器としてwebを活用することが大切だからです。1つの武器だけ扱えても、webマーケティングは成功しません。

もしあなたがwebマーケターではなく、web広告運用者、web広告制作者、webコンテンツ制作者、web解析者、SNSアカウント運用者などになりたいということであれば、その分野の手法を学べるセミナーに参加するのは有益です。

でもそうではなく、webマーケティングを活用して事業成長のエンジンとして活動していきたいと考えて、webマーケティングを独学で身につけようとしているのであれば、おすすめの学び方ではありません。

セミナー参加のデメリット

無料セミナー

無料のセミナーをやる理由は、参加者へ商品を販売したいからです。中身のあるセミナーであればまだましですが、商品の説明会のようなセミナーもたくさんあります。

時間を無駄にしないためにもふわっとしたテーマや内容のセミナーには参加しないようにしましょう。

知識を得て満足してしまう

何か新しいことを知ったとき、人は「わかった」と感じます。でもそれは、「知った」に過ぎません。実際に実行して、結果を手に入れて始めて「わかった」状態になります。

でも、セミナーで「こんな成果を出せます」「こういう方法でやります」とそのやり方を知っただけで、自分でもそれができるような気分になってしまいます。

このハリボテの知識ではwebマーケティングを武器にしていくことはできません。学ぶことが目的となってしまわないように気をつけましょう。

webマーケティング記事で独学してはいけない理由

無料セミナーと似ていて、施策について書かれている記事は専門性が高いのですが、これから独学でwebマーケティングを学ぼうとしている人にとっては、偏った情報になりがちだからです。

web記事でwebマーケティングを学ぶのは、必要な知識を具体的に理解できている中級者向けの学び方だと言えます。

web記事で情報収集するデメリット

大企業の成功事例

web記事に関して言えば、無駄な情報を集めてしまうことが多いので、積極的に見るのはおすすめしません。

web記事を配信しているメディアサイトは広告収入で事業運営をしています。つまり、PVが集まる記事を量産しています。

PVが集まる記事というのは、誰もが知る企業の成功事例です。小さな企業の成功事例は小さなものです。それに興味をもつ企業は少ないですよね。

大企業を目指している多くの中小企業は、大企業だけが知っている成功の秘訣があると感じがちです。そのため、有名な企業がどういうwebマーケティングに取り組んでいるのかを知りたいと思っています。

なので、メディア事業者は広告収入を増やすために、PVの集まりやすい大企業の成功事例を記事にして配信しています。

でも、大企業の事例を中小企業が真似てもうまくはいきません。

なぜなら、大企業には成果に影響を及ぼすその他の要因がたくさんあるからです。ネームバリュー、優秀な人的リソース、莫大なプロモーションコストなど。持っているものが違う状況で、中小企業が同じことをしても同じ結果にはなりませんよね。

なので、どれだけ一生懸命にweb記事で情報収集しても、実践に活かせる情報は少ないと言えます。

支援会社の広告記事

また、web記事にはメディア事業者へ企業がお金を払って掲載している記事もあります。マーケティングに興味のある人向けに、自社の商品を売りたい企業が「webマーケティングでこれからやるべきたった1つのこと」などのタイトルで記事を掲載しています。

記事の内容としては、その広告掲載企業が売りたい商品を使うことのメリットなどが訴求されていたりします。結果、誰かに操作された情報が多く存在するので、それをわかった上で参考にしないと、情報の海に飲み込まれてしまいます。

最先端や未来の話題の記事

「これからの●●はこうだ」的な記事も多いと思います。「有名マーケターの●●さんに、マーケターがどうあるべきかを聞いてみました。」のようなものもありますね。

こういった記事はビジネスの課題解決に役立たない話が多いので、webマーケティングを学ぶ目的としては避けた方が良い記事になります。

やることが多い、今のままではダメだ、今後はこうしないと、そういったことを感じるだけなので、学びにはなりません。気づきがあったとしても、それをどう実践に活かしてスキルにできるのかが無ければ学びにはならないからです。

情報収集が目的にならないように気をつけてください。

未経験者がwebマーケティングスクールで学んではいけない理由

「3ヶ月でwebマーケティングのスキルを身につける」「webマーケティングを学んでwebマーケターとして独立する」のようなキャッチコピーで会員を集めているwebマーケティング学習スクールが増えています。

これらのスクールではwebマーケティングの方法、広告の種類や仕組み、アクセス解析やレポーティングの方法を教わるというのが多いです。

独学よりもwebマーケティングに取り組む上で知っておくべき知識を広く教わることができるので、学び方としては良い選択だと言えます。

ですが、「未経験でもOK!プロの講師にwebマーケティングを学んで、マーケターとして独立しよう!」というような誘い文句に引かれて、webマーケターとしての独立を目指してこういったスクールに通おうとしているなら止めておいた方が良いです。

あなたが経営者だとして、自分の事業をwebマーケティングの力で成長させてくれる人材を募集していた時に、3ヶ月スクールに通った人を採用したいと思いますか?

3年はどこかの企業でwebマーケティング業務にあたり、それなりの結果を出した人を採用したいと思いますよね。つまり、スクールに通って知識が身についたとしても、企業が求めるスキルや経験は身につかないということです。

経験者がwebマーケティングスクールで学んでもスキルが身につかない理由

既にマーケティング業務にあたっていて、より知識を増やして業務に活かすために通う方が多いとは思いますが、カリキュラムに沿ってこれらの知識を学んでも実践に活かせなければ意味がありません。

スキルは、実践によってのみ手に入ります。スクールが用意したカリキュラムを修了したとしても、それは仮の題材でしかなく、あなたが関わるビジネスとは別物です。

重要なのは、それを自分のビジネスで実践したときに、教わった通りにうまくできているのか、自社の直面している状況ではどういう判断が必要なのかをフィードバックしてもらえることです。

スクールの講師はカリキュラムに沿って教えます。つまり、カリキュラム外の状況に対して適切な対応ができるかというとそうではないことがあるということです。

カリキュラムについての質問は受け付けられても、あなたのビジネスが抱えている課題についての答え合わせはできないということです。

もちろん、それをあなた自身が応用して対応できるのがベストですが、webマーケティングはそれほど単純なものではありません。日々の業務に追われて、教わったことも徐々に薄れていってしまいます。

その時、webマーケティングスクールに費やした時間とお金はなかったものになります。

webマーケティングを学ぶ最適な方法

知識は大切です。でも、ただ知識を手に入れるだけでは、webマーケティングのスキルは身につきません。

スクールなどではwebマーケティングの知識やスキルと言いながら、広告運用の知識が手に入るだけというものも少なくありません。

webマーケティングをどう定義しているかによって、取るべき選択が変わります。

webマーケティング施策を学びたいなら、特定の本やセミナーに参加するのも有りです。

webマーケティングディレクションを学びたいなら、体系的に学べるスクールに参加するのも有りです。

あなたが今どういう状況かで取るべき選択が変わります。

未経験者がwebマーケティングのスキルを身につける方法

おすすめは、自分で何か商品を売ってみることです。とはいえ、商品を作る資金がないし、リスクを抱えるのは怖いと感じると思うので、まずはメディアを運営することから始めてみましょう。

無料で始められるブログでもSNSアカウントでも構いません。情報を商品だと考えて、無料でその商品を届ける仕組み作りをやってみてください。実践に勝る学びはありませんから。

初心者のwebマーケティング実践手順(メディア運営編)

  1. 自分が持っている知識で人に教えられるものを探す(仕事効率化について、おいしいラーメン屋について、好きなアイドルについてなど、何でも構いません)
  2. その知識が欲しいと思っている人がどんな人なのかを決める(なぜそれを知りたいと思っているのか、どんなメディアで情報収集しているのか、どんな検索キーワードやハッシュタグを検索する可能性があるのかなど、仮設だてます)
  3. 2.で決めた人とどこで、どう接触するかを決めます(どのSNSにするのか、ブログにするのか、どういう情報を届けるのかなど)
  4. 反応のあるなしを調べて、良いところを伸ばし、悪いところを改める
  5. ひたすら続ける

これをやることで、自分に不足している知識が何なのかが具体的にわかるようになります。

そもそも人に提供できる価値を持っていないのか、届ける相手の見つけ方がわからないのか、情報を届けるメディアの選び方がわからないのか、そのメディアの扱い方がわからないのか、コンテンツの作り方がわからないのか、分析の仕方がわからないのかなど。

そうなれば、その具体的な課題を解決するために本を読んだり、セミナーに参加したり、web記事を探したりすれば、必要な知識が手に入ります。そして、それを実践に活かすことで知識がスキルへと変わっていきます。

その繰り返しによって、あなたのメディアに人が集まり、その人達に価値を提供することができるようになります。その時、あなたはwebマーケティングの使い手だと言える状態になります。

もちろんその知識を商品化して販売することもできますし、そのスキルをもとにwebマーケターを求めている企業に実績を引っさげて就職することもできます。

まずは、webで商品(無償の情報で構いません)を顧客に届けるということに取り組むのが大切です。

経験者がwebマーケティングのスキルを身につける方法

既に業務でwebマーケティングに取り組まれている方は、しっかりと計画を立ててそれを実践できる体制づくりに取り組むことで、今よりもスキルアップします。

マーケティング施策、広告運用や広告制作、コンテンツ制作、分析作業などに時間を費やすのではなく、それらを担える機能としてパートナーやメンバーをマネジメントしていく立場になることで、webマーケターとしてのスキルが飛躍的に高まります。

事業が大きく成長できるかどうかは、あなたがマーケティングディレクターとして業務をマネジメントできるかどうかにかかっています。その時にいろんな施策について、業務の進め方についての知識が必要になります。

つまり、マーケティングディレクションを行う立場になって初めて、web記事や専門セミナーで学ぶことが効果的になってきます。

事業成長のエンジンとしてマーケティングを実践する人を「Marketing Driver」と呼んでいます。自ら目的地までの道のりを決め、自らハンドルを握り、自ら状況判断をし、自ら方向を変えたりスピードを変えたりする人のことです。

Marketing Driverがやるべき、webマーケティング施策の種類と役割と運用のポイントを知り、その適切な担い手をディレクションすることが、webマーケティング経験者にとっては必要になります。

ですが、情報は多く取捨選択は難しいので、身近にアドバイザーを置くことが効果的な学習方法です。道なき道を進むMarketing Driverには、道に迷った時に的確なアドバイスをしてくれるマーケティング実践者が必要です。

それは過去の知識を飯の種にしているマーケティングコンサルタントでも、クライアントの広告媒体費で収益を上げている広告代理店でもありません。

それはあなたと利害関係のない、同じ様にビジネスの成長に取り組むMarketing Driverの仲間です。

最近ではいろんなビジネスサロンなどのコミュニティもあります。当社でもビジネススクール「マーケティング道場ONLINE」によって、身近な実戦的アドバイスとMarketing Driverの仲間づくりの機会を提供しています。

是非、横のつながりを作り、Marketing Driverとしてのスキルアップに取り組んでください。

マーケティング道場ONLINE

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平岡 大輔

プロモーション領域の端から端までを熟知しているバランス型マーケター。
総合広告会社でTVCM中心にマスメディアのプランニングに従事。
web系ベンチャー企業でクリエイティブ事業部の責任者として多数のwebサイト開発に取り組みながら、EC企業のマーケティングコンサルタントとしても活躍。D2C企業の経営に参画し、年間5億円の広告費を使いながら理論と実践のPDCAを回している。マーケティングのプランニングからディレクションまでを得意領域としており、チームビルディング・チームマネジメントにも精通。

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