ゴールデンボンバーとUSP

昨日の帰宅後、奥様が録画していたバラエティ番組を見ていました。

「おしゃれイズム」というトーク番組で、ゲストはゴールデンボンバー。

ゴールデンボンバーといえば、一見バンドのように見えて、ボーカル以外はエア演奏(演奏しているフリ)と盛り上げ役の異色バンドです。


特徴的なのはライブパフォーマンスで、毎回「今日はどんな演出なんだろう?」という観客の興味をそそります。「女々しくて」というヒット曲1本でここ数年、人気の絶えないグループは異例じゃないですかね。

番組を見ていて驚いたことがあります。なんとライブの演出もボーカルの鬼龍院翔さんが全て考えているそうです。パフォーマンスをする3人がメインで考えているのかと思いきや。3人は決まったことをやってるだけでした。


曲も作らない、楽器も演奏しない、演出も考えない。まさにヒモと言える関係性(笑)

パフォーマーの3人は「鬼龍院さんありがとう。お世話になっています。」の姿勢を崩さず、自分たちがダメなことを自虐的にネタにしていて、ツボにはまりました。

ヒモっぷりが相当だと感じていたところに、”新曲もファンと同時に知ることがある”という話をされ、思わず飲みかけの中華風かきたまスープを吹き出しました。


彼らの偉業知ってますか?

彼らは「女々しくて」だけで紅白に4年連続出場しています。同じ楽曲で4年連続出場は夏川りみさんの「涙そうそう」以来だそうです。今年も出場できればギネス更新!


「今年はどんな演出なんだろう?」という紅白ファンの期待が寄せられている、まさに白組の小林幸子ポジションを確立しつつあります。

何故ここまでかれらが注目を浴びるのか?

それは、音楽の世界にお笑い(おふざけ?)を持ち込んだグループが他に居なかったからです。お笑いの世界で同じことをやっていても、ここまでファンがつくことも、メディアに引っ張りだこになることもなかったはずです。


音楽の世界でやったからこそ、楽器も惹かない、カラオケ状態のバンドでもここまで人気が出たのだと思います。

これがUSPというやつです。Unique Salling Proposition。独自の売りのことです。

マーケティングの現場では優劣で使われていることを多く見かけます。でもそれはUSPではありません。USPはユニーク(独自的)でなければいけません。


例えば、うちの商品は従来製品よりも100g軽い、有効成分が5000mg配合、従来品は2ヶ月が限度でしたがこれは3ヶ月持ちます。これらは全て、独自性ではなく、優位性です。他と比べられるものはUSPではありません。

他に類を見ない商品だからこそ、注目され、その価値を感じてもらえます。優位性はその時は1番だったとしても、いずれそれよりも優位な商品が登場します。するととたんに顧客はそっちへ流れます。その時あなたができることは、価格を下げることだけになります。

他社が一朝一夕では真似できないユニークな顧客への提案が何なのか?を考えなければいけません。

あなたのUSPもまた一朝一夕でできるものではないので、これを見つけることがとてもむずかしいのですが、それだけビジネスにとって重要な要素だと言えます。

 

コメント

この記事へのコメントはありません。

人気の記事

  1. 1

    伝わる伝え方

  2. 2

    マーケティングで使う「導線」

  3. 3

    D2Cとは?年商10億円を超えるための3つの戦略

  4. 4

    ハーゲンダッツは何故12月に最も売れるのか?

  5. 5

    射倖心ビジネス

カテゴリー

関連記事