1 to 1 マーケティング って、わざわざ言うことじゃない

  1. コラム

髪型を変えました。と言ってもパーマをかけなかった程度なので、見てもあまり気づかないと思います。

去年の1月からずっとパーマをかけてます。大学の時以来なので、10年以上ぶりのパーマです。髪の毛がペタっとなってきたのがパーマにした理由です。

スタイリングも楽で気に入って、それ以来ずっとパーマを続けてました。

ところが最近、髪のボリュームが出てきて、ごわつきだしたので、「ぼちぼちパーマはもうええかなー」と思い始めてました。そして美容師さんに「髪型を変えたい」と伝えた。

いつも「同じ感じで」、「いつものようにお任せで」と伝えて同じ髪型にカットしてもらっています。普段あまり髪型は変えません。考えるのが面倒ということと、気に入ったものを続けたいとい思いからです。


美容師さんとは東京に来てからなので、もう11年来の付き合いです。知らぬ間に店長になってました。決して安くはないですが、長年、自分のスタイルを作ってきてくれているので、今から他の人に変えようとは思いません。

今回は似合うだろう髪型を事前に選んでもらっていました。サイドとバックを刈り上げ、トップが軽くうねってるような全体的に少し短めの髪型です。ボリュームを減らしたい以外の要望は無いので、それでお願いしすることにしました。

カットが進み、全体の雰囲気が見えてきました。鏡を見ながら、「これならパーマかけんくてもええ感じやん。」「パーマせえへんかったら半額くらいで済むなー」と頭の中でそろばんを弾く。でもパーマをかけて完成の髪型かもしれんし、様子を見ようと思った。


すると、「パーマどうする?」と質問が。「パーマをかけて完成ならまぁそれでいいかなとは思うけど、いまの感じでも悪くは無いし、むしろええ感じな気がするなー」と思いながら、髪型はいつもおまかせしてるので、「どっちの方がいいですか?」と逆質問。

少し考えて、「今の感じがいいから、パーマ無くていいかも。くりくりになっちゃうかもしれないから。」と美容師さん。「2回に1回くらいあてる感じでいいんじゃない?」とのこと。それに納得して喜ぶ僕。

1to1マーケティングとか言ってる時点で商売を理解していない

売上は、顧客数×客単価×回数で決まります。美容師さんの場合は、抱えられる顧客数には限界があるので、どれだけ高いメニューを頻度よく利用してもらえるか?によって収入が決まります。

損得目線で考えると、毎月パーマをしていた客が2回に1回になると、カットはパーマの半額くらいなので、25%のダウンとなります。収益性をとることを考えると、客単価を維持するためにパーマをかけるメニューを維持しようとするはずです。


でも、僕の美容師さんは顧客にとって良いことを選んでくれました。顧客が喜ぶ選択(いい感じで安くなる)をしてくれました。「いい」と思う感覚が共通していること、自分の利益を優先するのではなく、相手にとっての最良の選択をしてくれたことに、喜びを感じ、信頼がより強まりました。

抱えられる顧客数に限界があるのを理解しているからこそ、ひとりひとりの顧客の大切さを理解して、相手に向き合えるのだと感じました。

1to1マーケティングの時代と言われたりしていますが、商売は本来1to1です。あえて掲げてやることではないと思ってます。

商売は、商品を通して顧客の信頼を得ることで継続させられます。顧客の事をよく知り、相手のためになることを提供していけば信頼を得られます。それによって顧客であり続けてもらうことが、長く、安定的に収益を得るための効果的で効率的な方法です。

あなたの代わりはいくらでもいるのですから。

p.s.

休日は子守の日なので、いつも一緒に連れていってます。乳児の頃から連れて行っているので、今では他の美容師さんたちとの交流も手慣れたもんです。写真は帰りがけに新橋のSL広場へ行った時の一枚。

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平岡 大輔

プロモーション領域の端から端までを熟知しているバランス型マーケター。
総合広告会社でTVCM中心にマスメディアのプランニングに従事。
web系ベンチャー企業でクリエイティブ事業部の責任者として多数のwebサイト開発に取り組みながら、EC企業のマーケティングコンサルタントとしても活躍。D2C企業の経営に参画し、年間5億円の広告費を使いながら理論と実践のPDCAを回している。マーケティングのプランニングからディレクションまでを得意領域としており、チームビルディング・チームマネジメントにも精通。

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