ビジネスの答えの探し方

  1. コラム

答えを持っているという人間ほど信用ならない、というお話。

最近支援が始まっている美容クリニックの案件があります。

クライアントには元々付き合っていた広告代理店があり、そこがとんでもない予算の使い方をしていたので、それを見直すために僕の知人がプロモーションの担当者として、諸々の整理に当たることになっている状況です。

オンラインでの受け皿の整備、集客状況の可視化が僕のミッションです。

蓋を開けてみると顧客管理とかもほぼ手付かずで、いろいろと整っていないような状態のクライアントだったので、まずは持っているデータの整理から始めています。

院長は目下の売上を上げたいと思っており、いろんな人にアドバイスを求めたがっています。なので、業界の情報に詳しいと言う人の言うことを鵜呑みにして、いろいろと手を出したがります。

先日も、美容業界のコンサルをしていると自称する人の話を鵜呑みにしてきました。
それはこんな話です。

・東京なら300万円のリスティング広告で160cvは毎月取れる
・●●美容外科のサイトが1番稼げているので、それを模倣するのが良い。他の医院もそうしている。
・掲示板へのクチコミはみんなやっているのでやった方が良い、競合への悪口を書かなければ炎上しない。

ちなみに、彼は掲示板にクチコミを書いている業者さんです。
僕の見解はこうです。

・クリニックのCPAはアフィリエイトでCPA2〜3万円なので、リスティングで2万以下を切り160cvを月間に獲得するのは厳しい
(ちなみにクライアントは地方に数店舗の中小クリニックなので、指名検索はほぼ無い)
・他社のサイトが1番稼いでいるかどうかを、クチコミ書き込み業者の彼が知る由もない。そもそも使っているお金も違えば、提供できる情報の量も違う競合のものを、そのまま真似ても成果には繋がらない
(そして●●美容外科のサイトは僕が見た限りまったくユーザビリティが良いサイトとは思えない)
・掲示板へのクチコミ書き込みはそもそもステマ行為なのでやめておいた方が良い。

ビジネスの重要な情報は目の前に有る

美容業界の動向について、他社がどんなことをしているのか?について知りたいという思いが院長には強く、こんな胡散臭い相手を信じてしまっています。

自分たちの業界については自分たちが1番詳しくあるべきだというのが僕の考え方です。

他社がどんなプロモーションをしているかはwebであればある程度わかります。重要なのは広告の出し先よりも、広告で連れてくる売場がどうなっているかです。webサイトは誰でも見れますよね?

他社がどんなターゲットにどんなメッセージを送り、どんなコンテンツを提供して、どんなオファーでクロージングしているのかは見れば誰でもわかります。そんな胡散臭い業者に教えてもらうまでもありません。

大切なのは顧客の情報です。どんな人がどんな期待を持って来院しているのか、どんな改良を望んでいるのか、他社は関係ありません。自社の顧客に喜ばれている点をきちんと発信すれば、それに刺さる人たちを顧客にしていくことができます。

胡散臭い業者の知見を借りる必要はありません。自社のサイトの履歴を見る、直接触れている顧客とコミュニケーションをする、それだけで重要な情報は十分に集められます。

魔法の薬はないと認識する

でも、すぐに売上が上がりそうな話に飛びつきたくなる気持ちもわからんでもありません。
中小企業の経営者はみんなそんなものなのだろうというのも感じました。

どんな企業にも当てはまる正解はありません。押さえるべき原理原則は変わりませんが、他社と同じことをしても同じ結果を得られるわけではありません。

テマヒマでは正解を見つける方法を教えてはいますが、時間も労力もかかることなので、答えを欲しがる企業にはなかなか理解してもらいづらいサービスです。

とはいえ、本質をぶらすつもりもないので、理解をしてもらうためにはもっと啓蒙活動が必要だなと思いました。

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平岡 大輔

プロモーション領域の端から端までを熟知しているバランス型マーケター。
総合広告会社でTVCM中心にマスメディアのプランニングに従事。
web系ベンチャー企業でクリエイティブ事業部の責任者として多数のwebサイト開発に取り組みながら、EC企業のマーケティングコンサルタントとしても活躍。D2C企業の経営に参画し、年間5億円の広告費を使いながら理論と実践のPDCAを回している。マーケティングのプランニングからディレクションまでを得意領域としており、チームビルディング・チームマネジメントにも精通。

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