都知事選の選挙公報が届きました。立候補者を商品として見立てて、その広告として見た時の感想を書こうと思います。
まずポイントになるのが「キャッチコピー」です。どれだけ目がいくか、印象的なワードか、ベネフィットが表現されているか、ここらへんが大事です。
●アイキャッチ力がある見出し(黒ベタに白抜きゴシック文字が目立ちます)
- 都知事はやっぱり山本太郎
- ホリエモン新党でコロナ自粛をぶっ壊す
- 現職か俺か。
- 消費税廃止
●印象的なワードの見出し
- ホリエモン新党でコロナ自粛をぶっ壊す
- 現職か俺か。
- 未来の薬局を目指します
●ベネフィットの表現がある見出し
該当なし
秀逸なウリ文句
見出しで興味を引いたあとは、具体的な内容に目をやります。ここで書かれていることが、商品としての候補者が提供できる価値になります。ウリ文句ですね。
商品は顧客の課題を解決するために存在します。都知事は都民の課題を解決するために存在します。「こういう価値提供ができるから選んで!」とアピールするための情報が、公報されている宣言内容になります。
ほとんどの人がコロナをキーワードに持ち出してます。社会の関心があることに目を向けさせるのは良いですね。中には、それ国策じゃね?と感じさせるものや、完全に売名目的やん!というものもあったりします。
その中でもホリエモン新党はやっぱりうまいなと感じます。37項の提言として挙げられているものが、幅広い人の関心を得られるような内容になっています。いろんな人の「こうだったらいいな。」に繋がる種をばらまいている感じですね。興味を引くサブキャッチコピーになっています。
もちろん人によっては「これは嫌だな」と感じるものも含まれていると思いますが、他の候補者の公約を見て「自分には関係ないことだな」「よくわからないな」と感じてしまっている人がいたら、「こうだったらいいな。」が含まれている人を選ぶと思います。
同じ価値はいらない
多くの立候補者が全然魅力的に感じません。なぜなら、現職の小池さんと同じようなことを伝えているからです。同じ課題設定であれば、多少アプローチは違ったとしても、現職の提供していく価値提供と変わらなくなります。
そうなった場合、「何故あなたにそれを頼む必要があるのか?」と感じます。現職の方が実績があり、それが信用となり、信頼に繋がっている中で、実績もなく信用もなく信頼もない人に、わざわざ頼む理由が無いからです。
それに打ち勝てる候補者でなければ、現職を捨てて新たな立候補者を選ぼうとは思いません。
商品を売るときも同じで、「何故その商品を買わなければいけないのか」「何故あなたから買わなければならないのか」を理解・納得してもらえなければ、顧客は買いません。
そう考えると、やはり現職は強いなと感じます。4年間の主な実績として数々の成果を並べているので、よっぽど今の生活で不具合が出ている人でなければ、同じような課題への解決を、よく知らない別の人に依頼しようとは思えません。(都知事の給与って全国最低給与なんですね。知らなかったし凄いなと思いました!)
数ある商品の中で、まず目に止めてもらわなければいけません。そのためにキャッチコピーは大事です。でもその後、中身が無ければ買おうとは思ってもらえません。中身があっても、今の商品で満足できていれば、わざわざ失敗のリスクを犯してまで他の商品を選ぼうとは思いませんよね。
今ある商品とは違う課題設定によって、現状では解決できていない問題に目を向けさせるマーケティングが重要になります。
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