ニーズとウォンツとは?|これがわかれば何を売ればいいのかがわかる!

  1. 知識

マーケティングを勉強していると、「ニーズ」と「ウォンツ」という言葉にぶつかります。

顧客が商品を買おうと決めるために必要な人間の感情が「ニーズ」と「ウォンツ」です。必要だと感じるから手に入れたいと感じますし、欲しいと感じるから手に入れたいと感じます。

どちらも「欲求」を表す言葉ですし、そもそも外国の言葉なので使い方が難しく、マーケティングを実践するための知識としてはややこしいものになってしまっています。一般的に言われている「ニーズ」と「ウォンツ」の使い方では、実はマーケティングする上での顧客理解がしづらくなります。なので、この記事では「ニーズ」と「ウォンツ」の意味と、おすすめの考え方についてお話します。

ニーズとは

ニーズとは必要のことです。見込み客が「私にはこれが必要だ」と感じている状態を指します。何かを必要だと感じている時、それを手に入れたいという気持ちになり、手に入れなければ済まない状態になります。なので、商品を買ってもらうためには、見込み客から「あなたの商品が自分には必要だ」と感じてもらわなければいけません。

自分の抱える課題を解決したいと感じているのが、ニーズのある状態だと言えます。例えば、好きな女の子が痩せマッチョ体型の男性が好きだということがわかり、今のプヨプヨの自分をなんとかしなければいけない状況になった時、「痩せマッチョになりたい!」という欲求(ニーズ)が生まれます。そしてその解決策として「プヨプヨ体型をすぐに痩せマッチョにする方法」を手に入れたいと感じ、それを実現してくれる商品を欲しいと思います。

ニーズとは、見込み客が商品を買うための動機となる感情です。

ウォンツとは

ウォンツとは欲求のことです。コトラー教授は、ウォンツとは特定の商品へと向けられる欲求だと言っています。ウォンツを「欲しい」「手に入れたい」という意味で考えると、この意味は理解できます。自分にとって必要だと感じてから、特定の商品に対して欲しいと感じるため、ウォンツはニーズのあとにくる感情だと説明されます。つまり、どの商品を選ぶかの理由になる感情だと言えます。

例えば先ほどのダイエットしたい男性の場合、「プヨプヨ体型を痩せマッチョにする方法」を手に入れたいと思っています。その方法として、「短期間で痩せマッチョになりたい!」「できるだけお金をかけたくない!」のような、具体的な手段を選ぶ理由となる欲求が生まれます。これがウォンツだと言われています。

一般的なニーズとウォンツの使われ方

webで「ニーズとウォンツ」と検索すると、ニーズとウォンツに対して説明した記事が上位表示されます。そのどれもが「ニーズは目的」「ウォンツは手段」のように書いています。つまり、ニーズが先にあり、ウォンツがあとでくるという考え方です。

これはコトラー教授が説明している、

ニーズとは「人間が生活上必要なある充足状況が奪われている状態(欠乏状態)のこと」で、ウォンツとは「そのニーズを満たすための特定のモノが欲しいという欲望のこと」

という話を元にした考え方です。

ここで意見が分かれるところなのですが、僕としてはウォンツを「欲求(願望)」だと考えることをおすすめしています。なぜなら、人は感情が出発点となり行動を選ぶからです。「こうなりたい!」「こうありたい!」という欲求(願望)があり、そのために今の自分には「これが足りない!」「これが必要だ!」と不足と必要を感じるからです。

欲求の方が必要よりもまず先に生まれる感情です。ウォンツを「願望」として捉えれば、課題を解決したいと感じる「必要」よりも先にくる感情だと考えられます。

ダイエットしたい男性の例で説明すると、「あの子と付き合いたい!デートとかいろいろしたい!」という欲求があり、それを満たすために「プヨプヨ体型を痩せマッチョにする」という必要が生まれているという考え方です。

まず、叶えたい願望があり、それを叶えるために解決の手段が必要になると考えた方が、顧客を理解する上でもマーケティングに活用する上でもわかりやすくなります。

この考え方の別の説明の仕方として、潜在的な欲求をウォンツ、顕在的な欲求をニーズだとも言えます。(潜在的とは本人も意識していない状態、顕在的とは本人が意識できている状態のこと)

ニーズとウォンツどちらが大事なのか?

ニーズとウォンツはどちらも必要です。なぜなら、必要だと感じなければ欲しいとは思いませんし、願望がなければ必要だと感じないからです。顧客が商品を買う時、ウォンツもニーズもそこには存在します。では、どちらがより重要なのかと言うと、それはあなたが目指したい市場によって変わります。

成長市場や成熟市場でビジネスをする時、その市場にはニーズがあると言えます。すでに多くの人が必要を満たすために商品を買っているからです。なので、ニーズを満たす商品をつくり、見込み客が手にしやすい届け方をすることでマーケティングしていけます。もし、市場シェアを大きく取りにいくのであれば、潜在的な見込み客を顧客にしていく必要があるので、ウォンツへのアプローチをしなければいけません。

新興市場や衰退市場でビジネスをする時、その市場にはニーズがないと言えます。新しい市場には顧客はいません、衰退していく市場にも顧客はいません。なので、ウォンツを引き出す商品をつくり、見込み客が気づけていない価値を感じてもらうことによって、マーケティングしていけます。(あえて衰退市場でビジネスする必要はないと思いますが)

まとめ

ニーズもウォンツもどちらも「欲求」を表す言葉で、どちらも顧客を理解し、自社のマーケティングを考える上で重要な感情です。

「こうありたい!」という欲求(ウォンツ)が生まれて、それを満たすために「解決策を手に入れたい!」という必要(ニーズ)が生まれます。

顧客がいる市場においてはニーズへのアプローチが有効で、顧客がいない市場においてはウォンツへのアプローチが必要になります。

言葉の意味にとらわれ過ぎず、人は叶えたい欲求があり、それを実現するための手段を必要としていると覚えておいていただければと思います。

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平岡 大輔

プロモーション領域の端から端までを熟知しているバランス型マーケター。
総合広告会社でTVCM中心にマスメディアのプランニングに従事。
web系ベンチャー企業でクリエイティブ事業部の責任者として多数のwebサイト開発に取り組みながら、EC企業のマーケティングコンサルタントとしても活躍。D2C企業の経営に参画し、年間5億円の広告費を使いながら理論と実践のPDCAを回している。マーケティングのプランニングからディレクションまでを得意領域としており、チームビルディング・チームマネジメントにも精通。

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