マーケティングリサーチの実践法|お金をかけずに市場を理解しよう

マーケティングを学ぶと必ず登場するのが「リサーチ(調査)」です。

市場が求めている商品を市場へ届けるのがマーケティングにおいて重要な考え方なので、市場を理解することが出発点となります。そのために「リサーチ(調査)」が必要になるということです。

実践に不要なマーケティングリサーチ

マーケティングを学んだ方ならわかると思いますが、やたら出てくる●●分析というフレームワークに対して「これ、うちのビジネスでどう使うの?」と感じませんか?

必ずと言っていいほど、マクロな話が出てきます。マクロとは「巨大な」ということで、政治・経済・人口・環境など、人の目で見えない大きな存在という感じで考えていただければと思います。

確かにこういった大きな世の中の流れをつかむことが大事ですが、多くの企業が今目の前にいる見込み客を顧客にするためにマーケティングを活用したいと思っています。その時に、世界情勢や政治経済などを把握している場合ではないですよね。なので、マクロ的視点で情報収集するようなリサーチはしなくていいです。

実践に活かせるマーケティングリサーチ

多くの中小規模の企業が行うべきマーケティングリサーチは、顧客のリサーチです。大きな森として見込み客を捉えるのではなく、1本1本の木を見るように、自分たちのビジネスの顧客を知ることです。

なぜなら、あなたが売る相手は1人だからです。その1人1人の顧客があなたのビジネスを支えることになり、結果的に森のような存在になっていくからです。

なんでも最初は1から始まります。自分たちの商品を必要としている人を見つけることがマーケティングの第一歩です。

顧客のリサーチは以下の情報を集めることで完了します。

実践的なマーケティングリサーチの調査項目

  • 理想的な顧客はどんな人か?(年齢、性別、職業、趣味、家族構成、価値観など)
  • なぜその人はあなたの商品を必要としているのか?(どんな課題を抱えているのか、なぜその課題を解決したいと思っているのかなど)
  • あなたの商品でなければいけない理由は何か?(他の商品で解決できていない課題や満たされていない欲求は何か)
  • あなたの商品をどこで見つけるのか?(普段どんな情報に、どういうタイミングで触れているのか)
  • あなたの商品のどこに興味を持つのか?(どんなベネフィットか、どんな表現か、どんなメッセージかなど)
  • どんな情報であなたの商品やあなたを信用するのか?(実績、評価などの客観的な情報)
  • どういう購入の条件で買おうと決めるのか?(価格、特典、保証などの取引の条件)
  • あなたの商品を買ったあと、顧客はどう感じているのか?

あなたが顧客にしたい人を決めることで、情報や商品を届ける相手のイメージが具体的になります。

見込み客が抱えている課題を具体的にすることで、あなたがどんな価値を顧客に届けなければいけないかがわかります。

あなたの商品でしか提供できない価値がわかれば、伝えるべき情報を絞ることができます。

見込み客が情報に触れる場所をわかっていれば、どこにメッセージを載せれば良いかが絞れます。

見込み客が欲しいと感じて買おうと行動するための理由がわかっていれば、意識と行動の変化を作るための施策を打つことができます。

顧客の満足の在りかを知っていれば、それを見込み客に対してイメージしてもらうことで、買いたい気持ちを大きく膨らますことができます。

マーケティングリサーチのまとめ

リサーチによって手に入れた情報を元に、顧客の求める情報や商品の届け方ができれば、見込み客は自然と顧客になっていきます。つまり、顧客化プロセスを作るための材料集めがマーケティングリサーチです。

AIDMAの法則より大事なこと|実践で使える顧客の購買行動モデル

 

この実践的なマーケティングリサーチ法は、お金をかけずにできる調査方法です。知り合いに声をかけるでもいいですし、自分自身で考えてもいいです。もしすでに顧客がいるのであれば、顧客へインタビューさせていただくのが最も良いリサーチの方法になります。

フレームワークのようなものにとらわれすぎると、市場調査のために莫大な費用をかけて、「で、これをどうすればいいんだ?」という状況になりがちです。

マーケティングリサーチは、見込み客を顧客にするために活用できる情報を手に入れられなければ意味がありません。

世の中の大きな流れがつかめても、目の前で困っている見込み客に、あなたの商品をどう届ければいいかはわかりませんよね。

実践で活かせるマーケティングリサーチとは、見込み客が商品を買う理由を知るためにやることだと覚えておいてください。

 

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