興味を持たせる方法

  1. プランニング

ちょっとしたきっかけで、これまで気にしていなかったことが魅力的に感じるようになる、という話です。

今週末に日本ダービーがあります。TVや交通広告などで広告をよく目にします。広告は普段からよく見るようにしているので、日本ダービーの広告も普通に目にしていました。

でも、少し前とその捉え方が変わっています。今ではとても好印象に感じています。


これまでは、「あぁ次はこういうレースがあるのか。またレース名を付け替えたら成立するような同じクリエイティブやなー。若いタレント起用して若者に興味付けしようとしてるんやろなー。でも競馬の楽しさが伝わるような内容ではないなー。」と半ば否定的に思っていました。

今は「どんなレースになるのか気になる。誰が勝つんやろう。」と感じるようになっています。

心境の変化を起こさせたのはたまたま見たドキュメンタリー番組でした。JRA(日本中央競馬会)で始めて外国人騎手となったミルコ・デムーロさん。

普段競馬を見ない僕でも外国人の騎手の方がレースに出ていることは知ってましたが、JRAの登録選手ではないことに驚きました。日本のレースに出ているので日本の全員が登録選手なのだと思っていたので。出稼ぎ騎手の方たちも居るということなんですね。

ミルコさんはイタリアに家族を残し、日本へやってきました。重賞で勝ち続けられる強さの秘訣が画面から伝わっていました。ストイックに励むトレーニング、馬や厩馬場への感謝を忘れない姿勢。

レースの前はいつも自ら馬場に出て、芝の感じをチェックしています。これから自分が競争する場所の状態を見て、その日の最高の走りを馬ができるように調整するためです。

大きなレースでも勝ちを得続けて、順風満帆のように思えた彼にも悩みがありました。孤独との戦いです。大好きな家族と会えない寂しさ、毎日時間を見つけては電話している様子が映像で流れていた。

番組は、彼が家族を日本へ呼び寄せ、新たな生活をスタートさせるところで締めくくられていた。これからの活躍に期待を寄せるハッピーエンド。

普段知ることのない騎手の方にスポットが当てられ、その日常や感情を垣間見ることができ、ミルコさんという人への親近感が湧いたと同時に、彼が人生をかけて飛び込んできた日本の競馬というものに対しても、すごく興味を持つようになった。

競馬について、ヨーロッパの方が断然環境として整っていると思っていたし、ギャンブル好きのおじさん達のものという固定概念もありました。

故郷を捨てた異国から来た彼は言います、「ファンも多く、馬も強く、設備も整っている、競馬をするために日本は最高の環境だ」と。日本で骨を埋める覚悟です。

なぜストーリーが大切なのか?


僕は競馬というものを、騎手という切り口から垣間見ることで、その魅力をこれまで以上に感じさせられました。その理由は、人に焦点が当たっていたからだと思います。その人のストーリーに感動し、心境の変化が起こりました。

ビジネスにおいてもストーリーの重要性がしばしば語られます。ですが、なぜストーリーが大切かは分かりますか?それは「人は人に共感する」からです。ものや動物に共感することはできません。

通販化粧品などでは開発ストーリーなどはよく語られていると思います。あれば開発者(だいたい社長です)の方のストーリーへの共感を商品に投影させることで、その商品に対する興味付けを行うためです。

どんな商品でも、その開発意図や背景が必ずあります。そこにはそれをやろうとした人のストーリーがあります。

でも多くの企業がそれをきちんとターゲットには伝えられていません。自分たちの商品の素晴らしさや利便性のみを伝えるにとどまっています。

もちろんターゲットが探しているまさにその人にとって必要なアイテムだとすれば、それだけで十分な情報です。

でも、自分には関係ないと思われている、もしくは類似商品が複数あり競合しなければならない場合は、特別な存在として商品の魅力を伝えられなければ、あなたの商品は見向きをしてもらえません。

「人は人に共感する。その共感はその人のいる環境、取り組み、そこに紐づくものに伝わる。」これを念頭において、自分がなぜその商品を扱っているのかを人間味溢れるストーリーとして語ってみてください。相手の食いつきの違いに驚くはずです。

参照:http://www.jra.go.jp/

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平岡 大輔

プロモーション領域の端から端までを熟知しているバランス型マーケター。
総合広告会社でTVCM中心にマスメディアのプランニングに従事。
web系ベンチャー企業でクリエイティブ事業部の責任者として多数のwebサイト開発に取り組みながら、EC企業のマーケティングコンサルタントとしても活躍。D2C企業の経営に参画し、年間5億円の広告費を使いながら理論と実践のPDCAを回している。マーケティングのプランニングからディレクションまでを得意領域としており、チームビルディング・チームマネジメントにも精通。

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